パドレスは松井裕樹の獲得を正式に発表した（MLB Advanced Media）

　日本時間12月24日、パドレスは海外FA権を行使してメジャー移籍を目指していた松井裕樹と5年契約を結んだことを発表した。契約条件の詳細は明らかにされていないが、米スポーツ専門チャンネル「ESPN」のジェフ・パッサン記者は5年2800万ドルの契約であることを報じている。パッサン記者によると、3年目と4年目のシーズン終了時にオプトアウト（契約破棄）できる権利が付属しており、契約期間中に深刻なひじの故障があった場合、パドレスは5年目の契約を球団オプションに変更できるという。 　今オフのパドレスは、ブレイク・スネル、マイケル・ワカ、セス・ルーゴ、ニック・マルティネス、ジョシュ・ヘイダーなど主力投手の多くがFAとなり、ペイロール削減を強いられるなかで、いかに投手の頭数を揃えるかが課題となっていた。フアン・ソトをヤンキースへ放出したトレードで4人の投手を獲得したが、FA補強は今オフ初めて。現時点ではロベルト・スアレスがクローザーに予定されており、松井はスアレスへつなぐセットアップ的な役割を担うことが予想される。 　現在28歳の松井は日本球界を代表するクローザーとして長年にわたって活躍し、今季は59試合に登板して2勝3敗39セーブ、8ホールド、防御率1.57の好成績をマーク。三振奪取能力が非常に高く、今季は57回1/3を投げて72奪三振、キャリア通算でも659回2/3を投げて860奪三振を記録している。メジャーの公式球やピッチクロックにしっかり適応できれば、縦に鋭く落ちるスライダーを武器に、メジャーでも三振奪取能力の高いリリーバーとして活躍できるだろう。 　MLB公式サイトは松井が2017年と2023年のワールド・ベースボール・クラシックで日本代表の一員だったことにも言及。「2大会で合計3回2/3を無失点に抑え、6つの三振を奪った」と紹介している。松井は2023年の大会でチームメイトだったダルビッシュ有とメジャーの舞台でもチームメイトに。この2人による継投が見られる試合もありそうだ。