<増子敦貴>舞台「千と千尋の神隠し」ハク役は「自分に合っている自信があった」 交流続くゼンカイジャーキャストとは「みんなで一緒に上に行きたい」
オーディションの思い出を聞くと、ハクが竜になるシーンを披露する際に「ダンス&ボーカルグループ(GENIC)に所属しているので『ダンスで見せよう』と、オリジナルのダンスを考えて挑んだのですが、そんなに手応えはなかったです……」と苦笑いで明かした。
ハクは試行錯誤しながら演じているという。
「ハクはどういう気持ちで竜になっているのだろうか?とか、可能な限り袖に居て、壁に向かいながら気持ちを作る作業をしていました。あと、湯婆婆に従っているときと千尋と二人きりになった瞬間の二面性を、どうニュアンスをつけるかはいまだに模索中です。今は強めにつけています」
今後の公演に向けては「毎回初日のつもりで新鮮に、緊張感と熱量を持って演じるので、ハクが目の前にいるドキドキ感と作品の世界観にどっぷり浸かって、味わって帰ってもらいたいです」と話した。
◇知名度あってのエンターテインメント 「自分はまだまだ」
増子さんといえば、昨年出演した人気BLマンガが題材のドラマ「体感予報」(MBS系)でアジア圏で注目を集め、中国ではファンイベントも開催。SNSのフォロワーは20万人増えたという。ドラマに舞台と大きなチャンスを続けてつかみ、ブレーク必至な現状だが「自分はまだまだ」と冷静に話す。
「街中にいる人に『増子敦貴です』と言ってもピンとこない人もいるけど、例えば(千尋役の)橋本環奈さんなら誰でも『おお!』となると思う。そういう方々との間に壁を何個も感じています。その点、自分はまだまだです。どんなエンターテインメントでも、知名度があって人を呼べると思うので、生で見たいと思われる人になりたい。そして、俳優として朝ドラ(NHK連続テレビ小説)に出て、GENICとしては日本武道館に立つことが今の目標です」
そんな増子さんが「間違いなく一つのターニングポイントになった作品」と語るのが、「機界戦隊ゼンカイジャー」。放送終了から2年たつが、「もう2年ですか……うわーってなります」と笑う。