辺野古「代執行に屈しない」 沖縄県民、対立案じる声も
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、軟弱地盤改良工事の設計変更承認を国が代執行することが25日、確実になった。県民からは「代執行には屈しない」と不承認を決めた玉城デニー知事を支持する声が上がる一方、国と県の対立が続く状況を案じる意見もあった。 沖縄大4年本村杏珠さん(22)は「玉城知事が県民を代表して反対している」と不承認に理解を示した上で「移設を推し進める国の行為は、沖縄の尊厳を踏みにじっている」と批判した。 県内の地方議員約120人でつくる有志の会は25日、代執行への抗議声明を発表した。代表者5人が県庁で記者会見し「国が承認したとしても、工期は最短で12年が見込まれ、普天間の固定化につながる」と指摘。周辺に住宅や学校が密集する普天間の危険性の除去は「返還合意から40年以上放置されることになる」と訴えた。 普天間を離着陸する航空機が家の上空を通過するという浦添市の飲食業浜元盛俊さん(34)は「県は反対するだけではなく、将来を見据えた交渉をしてほしい」と願う。