オリンパス会長が謝罪「兆候全く感じられず」 薬物疑惑で社長辞任
医療機器大手のオリンパスは8日の決算会見で、薬物を購入した疑いでシュテファン・カウフマン氏が社長兼CEO(最高経営責任者)を辞任したことについて、竹内康雄会長が「多大なるご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、心よりおわび申し上げます」と謝罪した。 薬物購入の疑惑については警察による捜査が続いているとして詳細は言及しなかったが、カウフマン氏の在任中に異変は感じられなかったという。竹内会長は「私自身はそういう兆候は全く感じておらず、非常に驚いたというのが正直なところ。彼がCEOになる前から会社に貢献してきたこと、CEOになって以降も強いリーダーシップで組織を引っ張っていたことは確実に会社の成果につながっていると思う」と話した。 また、CEOに任命したことについては「当時の判断としては正しかったと思っている」とし、現時点ではカウフマン氏以外の経営陣が責任をとる考えはないとした。 当面は竹内会長がCEOを務めるが、後任についても明言しなかった。(田中奏子)
朝日新聞社