シニア世代が安心して使える暖房器具の選び方「石油ストーブは危険?」「おすすめはオイルやセラミック式」理由を家電のプロが解説
シニア世代が安心して使える暖房器具の種類を解説
では、比較的安全な暖房器具とは? 田中さんは、以下の3種を挙げる。 もっとも安心なのは「エアコン」 「火を使わないので火事のリスクが非常に少なく、またヒーターを使わないのでやけどの心配もありません」 表面温度が60℃程度でやけどリスクが低い「オイルヒーター」 「オイルヒーターは、内部のオイルを電気で温めて、その熱をフィンを通して放熱していますので、やはり熱くなるヒーターを使っていません。 表面温度も高くても60℃程度なので、長時間触れなければやけどのリスクも少なく安全です。ちなみに近年は、オイルを使わずに空気を温める『オイルレスヒーター』が増えています。オイルヒーターより軽くて使いやすく、電気代もオイルヒーターより安い傾向にあるのが魅力です」 温風で部屋を暖める「セラミックファンヒーター」 セラミックファンヒーターとは、電気でセラミックを発熱させてファンで温風を送り出す暖房器具。 「燃料を使用せず、温風により部屋全体を暖める仕組みですから、ヒーターの前に燃えやすい物を置いていても発火するリスクが低く、安全性が高いといえるでしょう。 *** ただしいずれの場合も家電である以上、正しい使い方をしないと発火の恐れはある。 田中さんは、「主に電源プラグの劣化などに気をつけて」と注意を促す。電源プラグと電源コードの付け根や電源コードが断線し、スパークが発生し火災に至るケースもあるという。
シニア世代に安心!おすすめの最新「暖房器具」2選
以上を踏まえて、安全度の高いオイルレスヒーターとセラミックファンヒーターの中から、プラスアルファのうれしい機能がついた最新モデルを教えていただいた。 ※価格はすべて税込み表記。
【1】オイルレスヒーター/やけどや乾燥を防ぎ、暖まる時間も早い
「マルチダイナミックヒーター ソラーレ IDH15」/デロンギ 「本体表面が熱くなりすぎず、輻射熱と対流により、足元から床、壁、天井と部屋全体をじんわり暖めてくれます。風を起こさないため空気が乾燥しにくく、燃焼しないため空気がきれい、音がしずかなど寝室におすすめの条件がそろっています。 本製品は、内部にオイルが入っていないオイルレスタイプなので、オイルヒーターに比べて暖まる時間が早いのも特徴です。本体も約7.7㎏と比較的軽量で部屋間を移動しやすく、操作が複雑でないのも扱いやすくておすすめです」 安全装置も備えている。災害時など、ヒーター本体が倒れた際に自動で電源をオフにする「転倒時電源遮断装置」、衣類がヒーター上部に落下するなどして、ヒーター本体が過度に熱を持った際に自動で電源をオフにする「安全ヒューズ」を搭載。 また、デロンギ独自の「安全プラグ」が80℃以上に異常加熱したときは、自動的に電源がOFFになる。 なお、ソラーレには、Wi-Fiで操作ができるモデル(『IDH15WIFI』9万9800円・編集部調べ)もある。このモデルならば、高齢の親がヒーターを使っているとき、使用状況を離れた場所に住む子が遠隔操作で確認できる。 【データ】 品名:マルチダイナミックヒーター ソラーレ IDH15メーカー:デロンギ価格:8万4800円(公式オンラインストア価格)
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