官房長官決定まで「4人に断られた」という情報も パーティー収入不記載事件で揺れる岸田内閣
経済アナリストのジョセフ・クラフトが12月21日、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」に出演。パーティー収入不記載事件で揺れる岸田政権の今後について解説した。 【写真】談笑する、林芳正官房長官
パーティー収入不記載事件、安倍派会長権限も捜査
飯田)自民党派閥のパーティー収入不記載事件ですが、安倍派の会長権限も捜査するという報道が出ています。この話がずっと尾を引いていますね。 クラフト)1月下旬までは続くのではないでしょうか。個人的に心配なのは岸田政権の方です。当初は安倍派の問題として、安倍派の閣僚を全部出しましたが、今回は二階派も絡んでいる。そこで二階派の閣僚も解任するのかと思いきや、二階派の閣僚は派閥を出るという形になりました。「それでOKなのですか?」と思います。 飯田)小泉龍司法相と、自見英子万博担当相。
官房長官を決めるまでに4人に断られたという情報も
クラフト)これから他の派閥に広がっていけば、政権が持ちません。政権の整合性が問われていると思います。噂だと、官房長官を決めるまでに4人ほどが断ったと聞きました。つまり政権に入りたくない、沈む船に乗りたくないということです。そうなると、組閣しようにも入らない人が多くなってしまう。来年(2024年)3月の本予算を前に岸田政権が倒れかねないリスクがあるので、政権の脆弱性を危惧していますね。 飯田)22日に党人事があるということですが、国対委員長には浜田靖一さんの名前が報道されていました。官房長官のときも名前が出た人でしたね。 クラフト)噂では打診して断られたと聞きましたが、いずれにせよ無派閥の人をどんどん出さざるを得ない。悪いことではないのですが、政権の脆弱性が強まってきていますし、これだけ世界情勢が不安定ななか、日本の政局も不安定になるのはよくないですね。
台湾総統選、米大統領選を控えるなかで日本の政局が揺れていることは、日本の国益にも関わる
飯田)一方、政調会長には渡海紀三朗さんの名前が出ていますが、全体的に手堅いのですか? クラフト)手堅いだけではなく、やはり入ってくれる人がなかなかいない。苦しいところで何とか継ぎ接ぎしている印象を受けますね。 飯田)周りの情勢、あるいは来年(2024年)の台湾総統選も間もなくですものね。 クラフト)来年のメインイベントはアメリカ大統領選です。アメリカもどうなるかわからないので、日本の政局がこれだけ揺れていると、国益に悪い影響を与えてしまいます。