優勝候補は連覇狙う大阪桐蔭 追う仙台育英など センバツ18日開幕
第95回記念選抜高校野球大会は18日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕する。記念大会のため例年より4校多く、21世紀枠3校を含む36校が出場し、紫紺の優勝旗獲得を目指す。 【開会式リハーサル 行進の練習をする選手たち】 優勝候補筆頭は、昨秋の明治神宮大会を連覇し、史上初2回目の「春連覇」を狙う大阪桐蔭だ。世代ナンバーワン左腕・前田悠伍は最速148キロの直球に加え、チェンジアップなどの変化球も一級品。南恒誠ら最速140キロ超の本格派右腕が複数控え、層も厚い。打線こそ、前回大会でチーム1大会通算最多本塁打を放った前チームよりパワーは劣るが、徳丸快晴、南川幸輝の中軸は長打力があり、下位にも勝負強い打者がそろう。 追うのは、仙台育英(宮城)、報徳学園(兵庫)、広陵(広島)の3校か。昨夏東北勢初優勝を果たし、史上5校目の「夏春連覇」を目指す仙台育英は最強の投手陣をそろえる。高橋煌稀、湯田統真の両最速146キロ右腕、最速147キロ左腕・仁田陽翔の3投手は昨夏の甲子園も経験。初戦の慶応(神奈川)は出場校最多の昨秋15本塁打。慶応打線を抑えることができるかが焦点だ。 広陵、報徳学園の2校は投打に高いレベルにある。広陵は大会注目の左スラッガー・真鍋慧が打線の核で、飛ばす力は世代随一。2年生エースの高尾響は伸びのある直球を軸にスライダー、スプリットを操り、狙って三振を奪える好右腕だ。報徳学園は強肩強打の捕手・堀柊那が大黒柱で、187センチ右腕・盛田智矢や、間木歩、今朝丸裕喜の両2年生右腕ら多彩な投手陣を巧みにリードする。出場校中2位の計34盗塁の機動力も武器にする。「機動破壊」でおなじみの健大高崎(群馬)との初戦は注目のカードだ。 他の地区王者も力は十分。沖縄尚学はチーム打率トップの4割7厘で、打率6割超の知花慎之助が打線をけん引する。東海大菅生(東京)は190センチ右腕・日当直喜が柱だ。東邦(愛知)は最速149キロ右腕の宮国凌空ら投手力が高い。山梨学院は出場校中2位の計10本塁打の強力打線。山梨学院の初戦の相手、東北(宮城)も本格派右腕・ハッブス大起と技巧派左腕・秋本羚冴の二枚看板が安定する。 昨秋の近畿大会4強の智弁和歌山は4番・中塚遥翔ら打線の破壊力ならトップクラス。課題の投手陣が力を発揮できれば、頂点も視界に入る。パンチ力のある西稜太が打線を引っ張る履正社(大阪)も面白い。【大東祐紀】