泉健太氏

　27日、衆院選の投開票が行われ、京都3区の前職・泉健太氏（立憲民主党）が当選確実となった。 　野田佳彦代表率いる立憲民主党が躍進し、石破茂政権を追い詰める中、野田さんにバトンを渡した泉さんは前代表としての貫禄を見せつけた。 　この3年間は波乱だった。前回選で党が敗北し、2021年12月に代表に就任したが、政党支持率は日本維新の会にも遅れを取る「息苦しい日々」。自公政権を倒すための野党間連携は進まず、党内で泉降ろしも起きかねない状況にも直面した。何とか耐えて党分裂を回避し、持論だった政策提案路線も政権との対決路線へシフト。自民派閥の裏金事件で潮目が変わり、今年4月の衆院3補欠選挙では全勝した。9月の党代表選では敗れたが、衆院選小選挙区での候補者擁立は自身が代表時に立てた目標の200人を超え、周囲から「党の成長軌道をつくった」と見直された。 　代表時には以前ほど地元に戻れず歯がゆい思いをしていたが、有権者は泉さんの働きと成長をしっかり見てくれていた。地域行事に足を運ぶと自然と住民の輪ができ、街頭では高校生から写真撮影を求められることも。演説会では相手候補を歯牙にも掛けず「いつまでも野田代表に負けていられない。国を代表する政治家にならねばならない」と展望も語り、選挙期間の約半分は全国の仲間の応援に回った。