ラガルド総裁、一段のインフレ鈍化ならECBは利下げに向かう
(ブルームバーグ): 欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は、何か衝撃的な展開によってユーロ圏のインフレ鈍化が損なわれない限り、ECBは利下げに近づきつつあるとの見方を示した。
ラガルド氏は16日、米CNBCに対し、ECB当局者は「ディスインフレのプロセスを注視している」と語り、そのプロセスは現在のところ想定通りに進行していると続けた。さらにインフレ率は2025年半ばまでに持続的に2%へ低下するとみている。
同氏は「もし大きな衝撃が起きなければ、われわれは景気抑制的な金融政策を緩和しなければならない時に向かいつつある」と述べ、「それなりに短期間で」それが実現する可能性が高いとの見方を示した。詳細については言及を避けた。
商品市場を動揺させ、消費者心理の重しになっている「一連の地政学的な動き」を注視するラガルド氏は、今後数カ月の利下げ回数見通しについてはコメントしなかった。
イランのイスラエル攻撃に対するエネルギー価格の反応は「比較的落ち着いている」が、インフレ率の目標までの「道のりは平坦ではないだろう」と語った。
さらに「いかなる金利軌道も事前にコミットせず、データに基づく」と述べた上で、「最終的にはわれわれが判断を下す」と言明した。
原題:Lagarde Says ECB Moving Toward Rate Cut If Inflation Eases More
Lagarde Says ECB Ready to Cut Rates Soon If Inflation Eases More
(抜粋)
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Jana Randow