劇作家・マキノノゾミ ── ジュリー・沢田研二を語る
やっぱり『ジュリー』としか言いようがない大スター
──大スター『ジュリー』の魅力とは マキノ:「お付き合いも長くなってきましたが、いまでも沢田さんの歌の素晴らしさには驚かされるばかりですね。声量から何から、他の歌手とはまったく違う。やっぱり『ジュリー』としか言いようがない大スターです。ですが、接していると、自分だけが特別にという感じはなくて、キャスト皆に、見せ場があるような、いわゆる劇団ぽいお芝居を楽しまれる人なんです。稽古前の発声練習やウォーミングアップも、沢田さんも一緒にやっていますし、そのあたりも完全に良い意味で劇団ノリなんです」 ──どのような音楽劇に? マキノ:「沢田さんは常に、発想を持っているんです。でも、肩肘を張って“何か新しいもの、誰も見たことのないものを”ということではなく、それよりも、お客さんも、自分たちも、心から楽しめるものができればいいなと思っているんだと思いますよ。この音楽劇は、そんな沢田さんを中心とした、スタッフ、キャストの信頼関係がそのまま舞台の空気感を作り上げているところもあって、その理想に近づきつつあると思います。観に来ていただければ、楽しいひと時をお約束しますよ(笑)」
『音楽劇 お嬢さんお手上げだ・明治編』は、4月13日まで、サザンシアターにて公演中。 (取材・文 浜田貴之/H2)