イタズラなKiss、君に届け 60周年迎える『別冊マーガレット』を人気作で振り返る
2023年12月に創刊60周年を迎える、まんが誌『別冊マーガレット』（集英社）。昭和から現在に至るまでを、各人気作品と共に振り返ります。 【画像】アタック No.1、花より男子… 60周年のまんが誌『マーガレット』を人気作品で振り返る
『別冊マーガレット』は、『週刊マーガレット』を補完する読切中心の季刊誌として、1963年12月に誕生したまんが誌です。1965年に月刊化。集英社によると、1972年に少女向け月刊誌初の発行部数100万部を突破、1983年には190万部を発行するなど、多くのファンを獲得していきました。
■1979年8月号～『伊賀野カバ丸』 痛快なギャグが人気に
『伊賀野カバ丸』は亜月裕さんによる作品で、『別冊マーガレット』1979年8月号～1982年2月号、『週刊マーガレット』1983年44号～1984年28号で連載されました。東京の『金玉（きんぎょく）学園』に入学することになった、山奥育ちの忍者・カバ丸こと伊賀野影丸（いがのかげまる）を主人公とする学園コメディまんが。痛快なギャグが人気となりました。
■1980年2月号～『いつもポケットにショパン』 擬音を用いずに音や心情を表現
『いつもポケットにショパン』は、1980年2月号～1981年7月号で連載された、くらもちふさこさんの作品。ともにピアニストの母を持つ幼なじみの麻子（あさこ）と季晋（としくに）を中心に描いたラブストーリー。擬音を用いずコマ割りと人物描写のみで、音や登場人物の複雑な心情を豊かに表現する技法が使われています。
■1986年1月号～『ホットロード』 実写映画化も
『ホットロード』は、1986年1月号～1987年5月号で連載された、紡木たくさんの作品。母親とのすれ違いに悩み、反抗し始める14歳の少女・和希（かずき）と暴走族のメンバーである少年・春山（はるやま）の恋愛と、10代の不安定な心を描いた作品です。2014年に実写映画化されました。
■1990年6月号～『イタズラなKiss』 アニメで描かれた完結までの物語
『イタズラなKiss』は、1990年6月号～1999年3月号で連載された多田かおるさんの作品。高校3年の相原琴子（あいはらことこ）が、天才かつ容姿端麗な憧れの同級生・入江直樹（いりえなおき）にあしらわれながらも、めげずにアタックし続け、恋を成就させるラブコメディです。健気で天真らんまんなヒロインと、クールでありながら時折優しさを見せるヒーローの恋愛展開で、多くの読者をとりこにしましたが、作者の多田さんが亡くなり未完に。続きを切望する声に応え、その後公開されたアニメでは、作者の遺した構想ノートをもとに完結までの物語が描かれました。
