SixTONES、「人人人」から「アンセム」までの歩み 4大ドーム公演に向けた重要楽曲に
「人人人」、「こっから」からさらに成長した「アンセム」のラップ
メンバー自身が「人人人」から「こっから」の経験を通して得た自信はおそらく相当大きかったはずで、ラップを全面に打ち出した今回の新曲「アンセム」は、その延長線上にあるナンバーと考えられる。生のバンドサウンドをベースとしている点は共通しているが、前2曲がファンクのテイストを色濃く打ち出していたのに対して、今回は直球のロックサウンドで勝負している。サウンドの方向性が変われば、その上に乗るべきラップのテイストも変わる。例えば、タメの効いたグルーヴ、また、バンドサウンドとの細やかなキメの連続が冴え渡っていた「人人人」に対して、「アンセム」では、容赦なく疾走するロックサウンドに負けない、それどころか逆に追い越し牽引するかのようなパワフルなラップを轟かせている。特に、拍子を2倍に刻むラストスパートは圧巻だ。また、各メンバーのフロウは、熱い気迫を放つだけではなく、今まで以上の流麗さを帯びている。総じて、「アンセム」は、「人人人」「こっから」の延長線上にありつつも、同時に全く新しい境地を切り開いた一曲であると思う。 先ほどのシンガロングの話に通じるように、「アンセム」は、ライブの会場が大きくなればなるほど、つまり、多くの観客の声が重なれば重なるほど、その輝きを増すはず。この曲が輝かしい真価を発揮する舞台はすでに整えられており、2024年2月から4月にかけて、4大ドームツアー『SixTONES LIVE TOUR 2024「VVS」』が開催される。2023年のツアーからさらなるスケールアップを果たしていて、改めて、彼らが背負う注目と期待の大きさが伝わってくる。2024年以降もSixTONESの快進撃がさらに加速していくことは間違いない。そして「アンセム」は、そうした6人の歩みを彩る役割を果たす重要なナンバーになっていくと思う。まずは、この曲がドームで披露されるその時を期待して待ちたい。
松本侃士