北陸の冬 世界平均より2~3倍も大きい海面水温上昇率 シーズン最初の大雪に警戒
過去3年の12月の降雪実況は「平年より多い」又は「平年よりかなり多い」
図は、北陸地方の月別降雪量の平年比の過去3シーズンを示したものです。例えば、12月の棒グラフでは、2021年度の平年比が157%で平年より多く、2022年度は平年比210%で平年よりかなり多く、2023年度は平年比は194%で平年より多くなりました。ご覧のように過去3シーズンでは、初冬期の12月が最も大雪になりやすい傾向があったと言えそうです。 2023年の12月は、クリスマス直前の寒波で、最深積雪は、福井で38センチ、金沢で39センチ、富山で47センチ、新潟で42センチを観測、平地でもまとまった降雪となりました。また、22日には北陸西部の福井・石川・富山の3県で「顕著な大雪に関する気象情報」が相次いで発表され、輪島では24時間の降雪量が53センチと12月の観測史上1位を更新する短時間強雪となりました。 自動車の事故や交通のダイヤの乱れがあった他、湿った重い雪による倒木に起因する停電も発生、影響は各方面で甚大となりました。 雪道や凍結路面に有効な冬用タイヤへの交換は早めに計画的に行いましょう。万一の停電や交通障害に備え、停電時でも暖を取れるように、乾電池だけで着火できる石油ストーブを用意したり、懐中電灯や数日分の食糧や飲料水を備蓄するなど、今から少しずつ計画的に準備を進めていきましょう。
日本気象協会 北陸支店 河原 毅