J3福島ユナイテッドFC 寺田周平監督率いる新体制始動 今季初練習でパス回しやミニゲーム
サッカーJ3の福島ユナイテッドFC(福島U)は11日、福島市の十六沼公園で今季初の練習を行い、新体制をスタートさせた。寺田周平新監督や新加入の選手が顔をそろえ、J2昇格に向けて心を一つにした。 ストレッチなどで体を温めた後、グループに分かれてパス回しやミニゲームに取り組んだ。寺田監督はパスを受けた時のボールの止め方などを指導し、「練習の数だけではなく神経を研ぎ澄まして質を意識してほしい」などとアドバイスした。選手は約2時間の練習に汗を流した。 GK山本海人は、昨季15位だった結果を念頭に「今は『J3優勝』と言える状況ではないがキャンプや試合を重ねる中で頂点を目指せるチームにしたい」と表情を引き締めた。寺田監督については「選手との距離感を縮めようと努めてくれている。細やかな指導で、自分もまだまだサッカーがうまくなれると感じた」と話した。 大宮アルディージャから完全移籍で加入したFW矢島輝一は、長女が産まれたすぐ後に福島Uからオファーをもらったという。「家族が増え、責任感も芽生えた。背番号にちなみ18本のゴールを決めたい」と意気込んだ。
■新監督の寺田氏が会見 J2昇格目指す 福島Uの新監督に就いた元日本代表の寺田周平氏は11日、福島市飯坂町のパルセいいざかで記者会見し、「サッカーの力で福島に元気を与え、J2昇格を目指す」と決意を語った。 現役時代は川崎フロンターレ一筋でプレーした。2004~2009年まで川崎の監督で、現在は福島Uテクニカルダイレクターを務める関塚隆氏から監督就任の打診があったと明かした。その上で「日々のハードワークに耐え、勝利にこだわるチームだと思い、引き受けた」と就任の経緯を語った。 Jリーグでは初の監督業となる。J3はチーム間の力が拮抗(きっこう)していると分析し、「簡単ではないが勝ち点3を積み上げるため、攻守のバランスを磨きたい」と語った。 会見には関塚氏が同席した。監督を選ぶ際に地域に根差したクラブづくりができ、勝負にこだわるメンタリティーを備えた人材を探したと語り、寺田氏が適任と判断したという。関塚氏は「次のステージに突き進むためにも寺田監督をサポートしていきたい」と言葉に力を込めた。