TCクラクション『お笑い有楽城』優勝 襟を正し、腹筋鍛えて臨む「ANN0」単発パーソナリティ
ニッポン放送と日本音楽事業者協会が2008年から半年に一度、共同制作するラジオ番組『オールナイトニッポン0(ANN ZERO)~決戦!お笑い有楽城~』が、9日深夜3時に放送され、お笑いコンビ・TCクラクション(古家曇天、坂本NO.1)が優勝した。 【写真】会見のMCを務めるのは…ANNファミリーにおなじみの三四郎 歴代優勝者は、マシンガンズ、ラバーガール、いとうあさこ、フォーリンラブ、なすなかにし、三拍子、磁石、バイきんぐ、モグライダー、あばれる君、湘南デストラーデ、ダブルブッキング、ピスタチオ、メイプル超合金、笑撃戦隊、エル・カブキ、ペンギンズ、卯月、岡野陽一、EXIT、スタンダップコーギー、鬼越トマホーク、XXCLUB、まんじゅう大帝国。ダニエルズ、さんぽ、ちゃんぴおんず、ひつじねいりと多彩なメンバーが並んでいる。 今回はアナログタロウ、オンリー2、橘井と小池、きつね日和、こたけ正義感、小仲くん、しゃこ、スモーキードライ、TCクラクション、人間横丁、ネコニスズ、ヒガ2000、ブリキカラス、梵天、マリーマリーが出場。松村邦洋、寺本莉緒、『オールナイトニッポン』チーフディレクターの金子司氏が審査、前回優勝者のひつじねいり、笹木かおりが司会を務めた。 上位3組による5分間のフリートークで争われた決勝では、落ち着いたテンションで的確に笑いを誘った人間横丁とブリキカラスに対し、ラストを飾ったTCクラクションは、カンテレ『マルコポロリ!』で東野幸治からもお墨付きを受けている坂本の“大声”、そして終始坂本の両親への“リスペクト”を伝え続けるという古家のシュールなトークで応戦。観客の爆笑をかっさらい、審査委員長の松村からも「文句なしの優勝」と太鼓判を押され、「オールナイトニッポン0(ZERO)」の単発パーソナリティの座を掴んだ。 坂本と古家は、決勝時のテンションそのままに優勝後の取材会へ。口をそろえて勝利を噛み締めながら、古家は「やっぱり“命のつながり”って大事なんだなと。(坂本の)ご両親が命を紡いでくれたからこそ勝ち取れた。感謝の気持ちでいっぱいです」としみじみ語り、坂本はどこか腑に落ちない表情を浮かべながら「確かに両親も喜んでいると思いますが…」と感謝。記者からの「今、優勝を誰に伝えたいですか?」という質問にも、当然のように(古家から)坂本の両親の名前が挙げられた。 客席から終始笑い声が飛んだ決勝だったが、意外にも「手応えはなかった」という。古家は「前の2組が静かなトークだったので、その点で俺らは坂本さんの大きい声が目立ってうれしいなとは思いましたけど、本当にそれぐらい」とし、実際のトーク中も「俺としては純粋に興味深い話を聞かせてもらっているなという感覚。思わず聞きたくなるような人物が出てくるから、金三郎(坂本の父親)という人がどんな男なのかを、みんなとただ共有しただけです」とじっくり語る。 一方の坂本は「40歳をすぎて、声が大きいことでこんなに褒められるなんて思わなかった」と照れ。古家はそんな相方を「大きな声を出すこと自体は誰でもできる。でも、それで目立つことができるのはすごい才能」と称え、「これだけデカい声を出しているのに、一つも怖くないのがやっぱりいいですよね。もしケンカになっても、全員が『たぶん負けないだろうな』って思える」と賛辞(?)を贈った。 坂本は“ミキサー泣かせ”と言われるほどの声量を誇るが、ボリュームへのストイックさは高まるばかりで、単発パーソナリティに向けて「腹筋を鍛えておきます」と宣言。「抑えることはできません。だって、抑えたらつまらないでしょう?中身がないんだから」と胸を張った。 ミキシングスタッフへの手加減ももちろんない。古家は自身の声量を坂本に合わせることはないと断言し、「あまりにも調整が難しかったら、坂本さんにブースの外でしゃべってもらうしかない」と提案。坂本は「ブース外はさすがに悲しいよ」と嘆きながら、「ブース内の端の方…とかだったらまだいいんですけど。マイクとの距離で対策します」と折衷案を投げかけていた。 最後にパーソナリティへの意気込みを聞かれ、古家は「聞いても聞かなくてもいいラジオを目指したい」と力強く語る。即座に坂本から「なんてことを言うんだよ。聞いてもらわないと話にならない」とツッコミが入るが、「なんか笑ったけど、なんも残らねぇわっていうラジオがいい」と真意を伝えると、坂本も「あぁ、それはいい。楽しく聞いてもらえれば」と納得。そして「深い時間ですから、起こさないといけない。両親もしっかりと起こせるように、そこはがんばりたいです」と腹筋に力を込めた。 番組の模様は、放送後1週間以内は「radiko」で聞くことができる。