ヤクルトが’24初サヨナラ勝ち 八回代打・川端が同点打、九回サンタナ劇弾
(セ・リーグ、ヤクルト9X-8広島、4回戦、広島3勝1敗、25日、神宮)神宮に燕ナインの笑顔がはじけた。最下位のヤクルトが今季初のサヨナラ勝ちで連敗を3でストップ。高津臣吾監督(55)は頬を緩ませながら「非常に難しいゲームだった。試合前から今日、勝つか負けるかはすごく大きいと思っていた。この試合は絶対に取らないといけないと思って臨んだ」と両軍ともに13安打を放った3時間56分の死闘を振り返った。 【写真】試合後、ヒーローインタビューでポーズを決めるヤクルト・川端慎吾、ドミンゴ・サンタナ 流れを呼び戻したのが〝代打の神様〟の一打だった。1点を追う八回1死三塁で、代打・川端が左前へ同点の適時打。4月2日の広島戦を最後に10打席安打がなかったが、2ストライクと追い込まれてから高めの直球を振りぬき「何でもいいから前に飛んでくれという気持ちだった。本当に苦しかったので大きな一本になった」。九回1死からのサンタナの劇的なサヨナラ弾につなげた。 36歳が原点回帰で突破口を開いた。「どうしてもヒットが欲しくて打ち急いだり、当てにいっていた。初心に戻ってしっかりスイングしないといけないなと」と川端。ベンチ裏でストレッチの時間を変えるなど、もがきながら不振を脱した。 「みんな一丸となってつないだ結果。(川端は)苦しかったでしょうけど、いい場面になったら必ず名前を告げる一人。どんどん使っていこうと思う」と指揮官。序盤のリードをひっくり返され、終盤に再逆転するシーソーゲームをものにした。劇的な形で連敗を3で止め、26日からは甲子園で首位・阪神との3連戦に臨む。大きな一勝を浮上の契機にする。(赤尾裕希)