情熱を胸に、ヘルニアを抱えて戦う38歳の競輪選手「ゴールで心臓が止まっても」
取手競輪「第8回ウィナーズカップ(G2)」は22日、2日目を終えた。7RのS級二次予選を走り終えた2着の鈴木庸之(38歳・新潟=92期)に話を聞いた。 最近は番手を回る番組も増えてきた鈴木。今シリーズも初日、2日目と目標を得て準決勝へ勝ち上がりに成功。番手での心構えを聞くと「前々に踏んでくれれば、自分も同じぐらい脚を使って守ってあげたいなと。でも、自分でやる方がやり甲斐はあるし、出なくなるまでは自力でいたいですけどね」と話した。 怪我も多く、ヘルニアを抱えながら戦い続ける鈴木には『不撓不屈』の言葉がぴったり。転んでも転んでも、困難に屈することなく這い上がる精神力。何故そこまで頑張れるのか。鈴木はこう話す。 「単純に自転車が好きで、競輪が大好き。辞める理由が一個もない。危ないレースで死んでも良いとは思ってはいないけど、ゴールで心臓が止まったとしても良いぐらいの覚悟はある。僕にとってそれぐらい楽しいんです、競輪が。レースを見たお客さんが面白いと思ってくれたら良いですね」 "競輪が好き"。その熱い思いをこれからも鈴木はレースで体現していく。(アオケイ・八角記者)