デビューを飾ったアリーナで、現役最後の試合を終えた田村佳翔（中央）

3月19日、墨田区総合体育館で行われた『Fリーグオールスターゲーム2024 TOKYO ～Fun For Fan Futsal Festa～』。ファンからの投票で選ばれた32名の選手は「FリーグEAST」と「FリーグWEST」の2チームに分かれて戦い、最終スコアは3-3に。PK戦でも決着はつかず、試合は引き分けに終わった。 総数28枚！写真で振り返るFリーグオールスターゲーム 遡ること10年前の2014年に関東リーグ1部を戦うファイルフォックスから、墨田区総合体育館を本拠地として戦うフウガドールすみだに加入した田村佳翔。図らずも自身がFリーグデビューを飾ったアリーナで、現役最後の試合を終えた田村に話を聞いた。

横浜のチームメイト・堤優太（左）と田村

──今日の試合を振り返っていかがでしたか？ もっとお祭りみたいなプレーをしようと思っていましたが、想像以上にガチガチの試合だったのですごく難しかったです。素晴らしい選手たちと一緒にボールを蹴れて非常に楽しかったです。 ──印象に残るプレーはありますか つっつー（堤優太）、そら（金澤空）、りゅうさん（田村龍太郎）、れい（佐藤玲惟）と一緒に出ていましたが、（佐藤が）ガッチリとピヴォで張ってくれていたので、すごくボールを当てやすかった。一回外に出た時に喋って「股でも足の横でも全部抜くから、ピヴォで張ってくれればそこにパス出します」という話もできた。もっと一緒にやってみたかったなという思いはありますけど、とても楽しかったです。 ──この墨田区総合体育館で最後に試合ができたことについて率直にどんな気持ちですか？ 何かの縁だなと思います。フウガには6年在籍して、スクールもここでやっていましたし、すごく愛着のある体育館です。関東リーグ時代からプレーしているので、最後にここでプレーして引退できたことは率直にうれしいです。 ──フウガドールすみだサポーターの存在感も今日は大きかったですか。 僕がいた当時のサポーターとはちょっと変わっているかもしれないですけど、それでも元フウガの選手ということで応援していただいてすごく温かかったです。そういう意味でも、フウガへの愛もあるのですごくうれしかったですね。 ──公式戦ではないですが、公の場でのラストマッチを終えて率直な感想は？ 10年間Fリーグでプレーして本当にフットサルをやりきったなという気持ちが強いです。第二の人生に向かってシフトし始めていますが、清々しく次のステージに行けると思っています。 ──今日久しぶりのメンバーと顔を合わせて一緒にプレーしたと思いますが、人生の中でも思い出に残る日なのではないでしょうか 一緒に出ている時間は短かったですが、清水和也だったり、他にも元チームメイト、現役の日本代表選手とプレーできて僕は楽しかったです。今日一緒にプレーした選手たちが今後の日本を背負っていってほしいなと思います。 ──稲葉洸太郎さんがY.S.C.C.横浜の新監督に就任が発表されましたが、本当は稲葉さんと一緒にやりたいという気持ちはありませんか？ 元チームメイトだし、ファイルフォックス、フウガドールすみだ、Y.S.C.C.横浜とこれまで所属してきたチームがほぼ一緒なので、アイデンティティも似ていると思います。もちろん一緒にやりたかったという気持ちはありますが、僕は今シーズンで引退すると決めていたので……。次のステージも決まっているので、引退の撤回もないです（笑）。 ──今日は引退する選手に対してチーム関係なくサポーターから声援が届いていたと思いますが、心にくるものはありましたか？ とてもうれしかったですし、もちろん心にきましたね。僕は湘南ベルマーレの応援が大好きだったので、湘南やフウガのサポーターが僕のコールで応援してくれたり、チームの壁を取っ払ってくれたのはとてもうれしかったです。 ──オールスターゲームの開催は、Fリーグ界にとっても大事な1日だったと思いますが、この試合をどう感じていますか？ 7年ぶりの開催で、このメンバーを集めるのは結構難しいとは思いますが、それでもお客さんは絶対に楽しんでくれたと思います。僕ら選手もいろんなメンバーとプレーできてすごく楽しかった。オールスターはぜひぜひ続けてほしいなと思います。 ──湘南ベルマーレのダンスを一緒にできたのはどうでしたか？ めっちゃ楽しかったです！憧れだったので（笑）。本当は「（Fリーグ）WEST」って言わなければいけなかったんですけど、僕とつっつー（堤優太）は「湘南！」って言ってました（笑）。 ──改めて今日の試合を見ているとフットサルのポテンシャルを感じますが、田村選手からフットサル界に向けてメッセージをお願いします。 フットサルという競技はめちゃくちゃ魅力的だと感じて選手を始めたし、観ていても面白い。僕は次は外からフットサルを盛り上げて、Fリーガーのみんなを少しでも支援できるようにしたいと思います。選手たちはもちろん何かを考えなきゃいけないですけれど、選手でやっている以上プレーのクオリティを上げていけば、必ずどこかで観てくれている人がいると思う。僕ら引退した選手たちは、フットサル界に関わらないってことはないと思うので、さらにもっとフットサルが盛り上がって大きくなっていけばいいなと思います。選手たちはとにかく、プレーで結果を出してもらって、引退したら一緒に盛り上げましょうと思います。