【バンブラ】『大合奏!バンドブラザーズ』20周年。任天堂の音楽ゲーム。ニンテンドーDSを楽器にしてしまうパート別の演奏が画期的だった【今日は何の日?】
プレイ人数は1人~まさかの無制限 2004年(平成16年)12月4日は、ニンテンドーDS用『大合奏!バンドブラザーズ』が発売された日。本日で発売から20周年を迎えたことになる。 【記事の画像(7枚)を見る】 『大合奏!バンドブラザーズ』は、任天堂から発売された音楽ゲーム。一般的な“音ゲー”とは異なり、プレイヤーは選んだ楽器のパートのみを演奏していく。ニンテンドーDSをあたかも楽器代わりに演奏するため、“ハンディ楽器”といった趣もあった。 略称は『バンブラ』で、タイトルは『大乱闘!スマッシュブラザーズ』をヒントに名付けられているのだとか。もともとはゲームボーイカラー用のゲームとして企画が始まり、ゲームボーイアドバンス用『ゲームボーイミュージック』として東京ゲームショウにも出展されたが、紆余曲折あってニンテンドーDSのローンチタイトルの1本としての発売となった。 プレイヤーは“ワルワルタウン”唯一の楽器店“GBミュージック”専属のミュージシャンとなり貸しスタジオで腕前を磨きながら、条件を達成してレコーディングの成功を目指す。任天堂作品ではあまり見られないような尖ったキャラクターの“バーバラ”をはじめ、バーバラの弟“ティンティン・バット”、死神の赤ちゃん“ポッキン・デス”といったユニークな面々がバックストーリーに彩りを添えてくれていた。 本作が新鮮だったのは、やはりパート(楽器)別の演奏をする点。プレイヤーは楽曲ごとにひとつのパートのみを担当するため、まるでバンドの一員となって演奏するような気分が味わえた。 パート数は楽曲ごとに異なるが、最大8パートに分かれており、楽器の種類もバラエティーに富んでいたのがすごいところ。大きく分類するとギター系、ピアノ系、ストリングス系、ブラス系、パイプ系、リード系、パーカッション系、ドラム系といった具合で、ギター系だけでもフォークギター、エレクトリック・ギター、ディストーション・ギター、ロックギター、シンセベース、三味線などのバリエーションがあった。 ひとりで遊んでも当然楽しかったが、最大の魅力は複数人で“合奏”することにあるだろう。最大8人参加できる“採点プレイ”ではそれぞれ異なるパートを演奏するため、ミスした際にとても目立つところも緊張感があってよかった。 本物の楽器みたいに音を外したり、ドラマーのリズムが走ってしまったり、ハプニングが続出したときは大笑いできたし、うまく演奏できたときはみんなが得意げで何とも言えない達成感もあった。当時、筆者は編集部に泊まり込みした際、同僚たちと夜中の会議室に集まって演奏を楽しんだのをよく覚えている。 演奏方法は画面に流れてくる譜面通りにタイミングよくボタンを押せばオーケーというオーソドックスなものだが、パートごとに難度が異なる点がおもしろかった。ストリングスだとやたらと長押しが多い一方で、ロックドラムは複雑な譜面かつ叩く回数がやたらと多いなどの違いがあった。ゆえにリズムパートは避けられがちだった気がする。 “大合奏プレイ”は、なんとプレイ人数が無制限。このモードは自分が選んだパートの音しか出なくなる本格派仕様で、ニンテンドーDSがまさに楽器になるといった感じで驚かされた。筆者が結婚式の二次会の余興や、ファミ通記事の企画でライブ会場で曲を弾いたりしたときはこのモードでプレイしたんだったかな。 そのほか、鼻歌を歌うだけで『バンブラ』用の楽譜を作れる“ハナウタ de 楽譜”や自由に楽曲を作れる“スコアメイク・プロ”をはじめとするエディットモードも充実。いろいろな人気楽曲を再現したプレイヤーも多かったのでは? “ハナウタ de 楽譜” “スコアメイク・プロ” 収録曲はJ-POP、テレビのテーマ曲、クラシック、ゲームミュージックなど多種多様。『空も飛べるはず』、『暴れん坊将軍』のテーマ、『ポケットモンスター』メドレーといった楽曲がお気に入りで何度も遊んだ記憶がある。 2008年6月26日には、続編となる『大合奏!バンドブラザーズDX』が登場してシリーズ化。シリーズ3作目となるニンテンドー3DS用『大合奏!バンドブラザーズP』も発売された。