ロッテ6連敗で自力V消滅にも球団は「伊東監督への信頼変わらない」と明言
千葉ロッテが16日、ZOZOマリンで行われた西武戦に2-3で敗れて6連敗、首位の楽天が日ハムを下したため、37試合目にして早くも自力Vが消滅した。2005年4月30日に創設1年目の楽天が、優勝ではなく1位消滅したケースがあるが(当時はプレーオフ形式だったため)、近年ではそれ以来の屈辱で借金は「18」に膨らんだ。先発のチェンがテンポのいいピッチングで序盤は西武の野上との投手戦となったが、5回に一死から4連打を許し、守備にも足を引っ張られて先に3失点すると、2点を返すのが精一杯。「相手側の立場に立って投手コーチなどの意見も入れて」(伊東監督)と、新外国人のパラデスを2番に入れて、楽天ばりの攻撃的布陣で挑んだが、そのパラデスが2度の得点機を含む3三振とブレーキになった。 「パラデスは一回も、当たんなかったね。上位(打線)が機能せずに細かいミスもあった」 パラデスは、「ファウルゾーン」のボールでカウントを整えられ、最後は膝下の落ちるボールで始末されるというワンパターンで3三振。追い込むとボール球でも落ちる球を振ってくれるので西武バッテリーは楽だっただろう。ここまで穴をさらけだしてしまった以上、落ちるボールがないピッチャーか、コントロールミスを一発で仕留める怖さをどこかで見せつけなければ、もう通用しない。 試合後、伊東監督は「もうちょっとまでは行ったが、それ以上にいけない。チェンも頑張ったけれど先に点をとられてしまった。先発が我慢できない。それが現状」と、淡々とゲームを振り返った。 ミスも重なった。特に痛かったのが、2点を追う7回無死一、二塁から清田が失敗したバント。打線が不振だけに、こういうところで走者を送れなければ、ベンチも動きようがない。 「壁にぶつかっている、テンションがあがってこないしリーダーとして引っ張っていくには厳しい」と、田村に疑問を投げかけ、吉田をスタメン起用。加えて、金澤を昇格させてキャッチャーを3人体制にした。考えられる手立ては、ほとんど打ってきたが、笛吹けど兵は踊らずに。 「何度も言うけれど上を向いてやるしかない。こんな状態なのに応援してくれるファンのためにも意地を見せなければならない」。伊東監督は、決して後ろ向きの発言はしなかった。 6連敗と自力V消滅に、自然、取り囲むメディア側も指揮官に気を遣うが、伊東監督は「なんか暗いねえ。(結果は)しょうがない。聞く方も大変だろうけど、応える方も大変。負けたコメントはもういいでしょう」と、笑いを求めた。