駒大・山川拓馬が驚異の追い上げ!8区で日本人歴代2位の57分09秒も「まだまだ足りない」/全日本大学駅伝
◇第56回全日本大学駅伝(11月3日/愛知・熱田神宮~三重・伊勢神宮:8区間106.8km) 全日本大学駅伝の総合成績をチェック! 大学駅伝ナンバーワンを決める全日本大学駅伝が行われ、國學院大が5時間9分56秒で悲願の初優勝を果たした。 8区で驚異的な走りを見せて区間賞を獲得したのが駒大の山川拓馬(3年)。5連覇を逃して悔しさをのぞかせたが、藤田敦史監督が「駒澤のエースの走り」と称えた。 7区区間賞の主将・篠原倖太朗(4年)がタスキを受けると、「篠原さんの快走が力になりました」。前を行く青学大と2分37秒差だったが、差を詰めていくと、「5kmで前は見えていました。ひっくり返さないと自分の仕事は果たせないと、それは最低限やろうと思っていました」。 前半から一気に飛ばしたが、「突っ込むしかなかった。突っ込んで、途中は一定ペースでいって、最後に上げる。そうしないとタイムは出ないぞと大八木(弘明)総監督に言われていました」。フィニッシュのカメラが優勝した國學院大の後ろで、青学大をかわす山川の姿を映すと驚嘆の声がどこからともなく漏れた。 早大・渡辺康幸が第27回大会(1995年)でマークした56分59秒の日本人区間最高タイムに次ぐ、日本人区間歴代2位の57分09秒。國學院大にはわずか届かず、「ある程度は良いペースで走れたのは良かったですが、目指していたのは56分台。そこにまだたどり着いていないですし、田澤(廉)さん(現・トヨタ自動車)や歴代の強い先輩だったら勝って帰ってくると思うので、まだまだ自分は(力が)足りない」と唇を噛んだ。 タイムについて「ラストの詰めの甘さ。上り坂で上げなくてはいけないところでちょっと落ちてしまいました。追い風なので速いタイムが出て当たり前。自力でこれくらいで走れるようにならないと、世界でマラソン、には足りないと思いますと首を振り、「夏の練習ができなかったところが出てしまいました。継続した練習が課題です」と振り返った。
月陸編集部