バレー・高橋藍がサントリー入団会見「新たな環境でさらに進化するため」トルコ、ポーランドリーグも検討の上 契約年は「単年」
バレーボール男子日本代表の高橋藍(らん)が28日、都内でサントリーの入団会見に臨んだ。7月より選手契約を結び、背番号は「12」に決まった。 【スライドショー】サントリー入団会見に臨んだ高橋藍 8強入りした21年東京五輪後にイタリア1部セリエAのパドバ入り。3季目の23―24季はモンツァでプレーし、レギュラーシーズン5位。上位チームが進むプレーオフでは、決勝でペルージャに屈したものの、自己最高の準優勝となった。今春、日体大を卒業。このタイミングで初めて日本のチームに移籍する。イタリアで引き続きプレーすること、トルコリーグやポーランドリーグも検討した中で日本でのプレーを選んだ。「新たな環境に身を置き、バレー選手としてさらに進化するため」と決断理由を説明した。 その中でサントリーを選んだことについては「世界一を目指しているクラブであることが一番重要でした」と明かした。「世界一を目指せるチーム。その一員でプレーできるのはすごく楽しみですし、日本のファンの前でプレーできることも一つです。僕は子供が大好きなので、子供たちにもぜひたくさん会場に来て欲しいです」と呼びかけた。 サントリーの栗原圭介GMは契約年数について、説明。藍の「1年ごとに勝負したい」との思いから単年での契約とした。契約金については非公表としたが、「バレーボール選手に夢を持ってもらえるオファー」を提示したことも明かした。 サントリーは23―24年季のVリーグで2年ぶり10度目の優勝。昨年12月の世界クラブ選手権では男女を通じて日本勢初となる銅メダルをつかんだ。藍を迎え「大阪から世界へ挑み続ける」との目標を掲げている。24―25年季は新たに始まるSVリーグに参戦する。 また、24歳のアウトサイドヒッターで兄の塁も在籍しており、京都・東山高の塁が3年、藍が1年時以来のチームメートになる。 先シーズンを終えて帰国し、代表活動に入っている。藍と石川祐希主将は、6月4日開幕の北九州Rから合流する見通し。2人の主軸が不在だった日本男子だが、ブラジルラウンドで3勝1敗。既に出場権を持つパリ五輪では52年ぶりのメダル獲得に挑む。「クラブでも代表でも世界一を目指していきたい」。22歳の若きエースがパリの熱を日本のバレー界に吹き込む。 ◆高橋 藍(たかはし・らん)2001年9月2日、京都府生まれ。22歳。小学2年でバレーを始め、京都・東山高3年時の19年度に全日本高校選手権で優勝。日本代表初選出は20年2月。同年4月に日体大に進み、2年時に初出場した21年東京五輪で8強。同年11月にセリエAのパドバ入り。23―24年シーズンはモンツァでプレーし、リーグのプレーオフ準優勝。今春に日体大を卒業。最高到達点は343センチ。188センチ、83キロのアウトサイドヒッター。
報知新聞社