子どもを『残す』か『転園』か 認定こども園でパワハラを理由に保育士が“一斉退職” 選択を迫られる保護者「新しい環境に馴染めるのか不安」
転園手続きの締め切りが迫る中で話し合い
3月19日の夜、畑さんの家では何やら話し合いが行われていました。 (大介さん)「今までのお友達がほとんど残るって言うんやったら、うちもそりゃ残りたいけど、『ほとんど出ます』やったらもうそんなん…」 (敦子さん)「感覚、感触的にはもう出ますよね、みんな。出ますっていうので動いてるのかなって」 転園手続きの締め切りが迫る中、虎之介くんを園に残すのか、転園させるのかを話し合っていたのです。 (大介さん)「新しい先生、新しい友達、新しい環境っていうことに、『慣らし保育』なしでぶっつけで行くっていうことに関してはすごく不安ですね」 約2時間、悩みに悩んだ末、「転園」手続きを進めることを決めました。 (大介さん)「(Q申請を終えていかがですか?)どうなるのかなっていう不安しかないですね。希望というよりは、不安が大きいか小さいかという話です」 堺市によりますと、転園希望者は143人中105人もいるということで、なかには転園がかなわず、今の園に残る人も出てくるといいます。 (堺市・幼保推進課 小須田教一課長)「とりあえず希望を確認して、その方々が4月以降困らないような形で、転所されるのであればそういうところをどうフォローしていくのかっていうようなところもわれわれとしては考えていかなあかん」
市から通知が届く 次男に4月からのことを伝えるが…
3月27日、畑さんのもとを訪ねると、市から通知が届いていました。果たして結果は… (大介さん)「第一希望の園に入れることになったということですね。一応転園にはなるんですけど、家から比較的近い園に転園することができました」 そして、虎之介くんにはじめて、4月からのことを伝えます。 (大介さん)「4月からな、『あいあいこども園』じゃなくてな、新しい幼稚園に行くことになったんやんか。『あいあい』ではなくなるんやんか」 (虎之介くん)「いやだ。『あいあい』のままがいい」 (大介さん)「あのな、『あいあい』のお友達もな、ほかの園に行っちゃうんだって」 (虎之介くん)「いやだーいやだ」 転園の希望がかなったものの、嫌がる虎之介くんを見ると複雑な気持ちになります。
「さっき告げたときよりかは納得して行こうとしてくれるのかな」
それでもなんとか虎之介くんを連れ出し、転園手続きに向かいます。 そして、約1時間後… (大介さん)「副園長先生がすごくお優しそうな方で、保育士の方たちも皆優しく接していただいて、子どももたくさん木があるところとか、植物、お花が咲いてたりというところはすごく気に入っているような様子でした」 (敦子さん)「さっき告げたときよりかは納得して今行こうとしてくれるのかなって感じですね」 大人の都合で、突如ばらばらになってしまう子どもたち。4月から新たな環境に馴染めるのか。保護者の不安はまだ続きます。 (2024年3月28日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」内『特盛!憤マン』より)