「第2のOSO18 」への危惧 子牛8頭がヒグマに襲われた被害から一夜…箱わな設置し警戒強める 蘇る4年間で牛66頭を襲った“モンスターOSO18”の記憶 町は猟友会などと対策を協議 北海道別海町
UHB 北海道文化放送
北海道東部の別海町の牧場で子牛8頭がクマに襲われ、4頭が死んだ被害から一夜。 町などは捕獲のため、箱わなを設置し警戒を強めています。 別海町の牧場で5月21日、見つかった衝撃的な現場。
飼育されていた子牛8頭がクマに襲われ、4頭が死にました。 町や猟友会によりますと、現場には約17センチの足跡が残されていて、痕跡から1頭のヒグマによるものとみられています。 当時、子牛は金属製のハッチに入っていましたが、入口は開いた状態で2頭は内臓が食べられた状態で見つかりました。 再び道東に脅威をもたらすヒグマ騒動。 ある記憶が蘇ります。 これは2年前、闇のなかで捉えられたクマの姿です。
標茶町や厚岸町で66頭もの牛を襲い続けた「OSO18」です。 最初に「オソツベツ」という場所で牛を襲い、当初、足の幅が18センチとみられたことからこう名付けられました。 「去年はもう一歩まで追い詰めているので、今年は捕獲まで済ませたい」(NPO法人南知床・ヒグマ情報センター 藤本 靖 主任分析官) 警戒心が強く姿を捉えるのが難しいため、『忍者グマ』との異名もついた「OSO18」。 地元ハンターを中心に特別対策班を組み、追い続けましたが、「OSO18」は意外な形で見つかりました。 「地域の方々が安心して営農できる環境を取り戻せてほっとしている」(釧路総合振興局) 2023年7月、釧路町で1頭のクマが駆除されました。 その後、DNA型を分析した結果、「OSO18」と一致したのです。 「普通のクマ、ちょっと大きいかな。あんな痩せたクマでこれがOSOか」(OSO18を加工した会社) 突然の幕切れに安どする一方で、地元では当時から「第2のOSO」が出るのではと危惧する声も上がっていました。 「(今後)OSOの遺伝子がたくさん増えるのがおっかない。しまいには牛舎の中に入ってやると思う」(牧場の経営者) 今回、別海町で新たに出没した「牛を襲うクマ」。
今後、OSO18のように牛を狙っていくのでしょうか。 「扉を設置して侵入しないようにする。早速発注して作っているので、出来次第、設置しようと思う」(被害にあった牧場) 「(対策は)その辺の見回りや電気柵をつけるくらい。早く捕獲してくれるのが一番」(付近の酪農家) 町は箱わなを設置するとともに猟友会などと今後の対策を協議しています。
UHB 北海道文化放送
【関連記事】
- 牛襲う"忍者グマ"OSO18の恐怖再び…ヒグマに子ウシ8頭襲われ4頭死ぬ クマを捕獲するための「箱わな」牧場付近に設置 猟友会などと今後の対策を協議 北海道別海町
- 忍者グマ「OSO18」駆除したばかりなのに…また“牛襲いクマ”出現 不安広がる 子牛8頭襲撃 4頭の死骸 わずか100メートルの場所には民家が 箱わなで駆除を検討 北海道別海町
- ヒグマの仕業か 牧場で子ウシ8頭襲われ 4頭の死骸みつかる OSO18が活動していた北海道東部でまた…新たな"牛襲いクマ"の出現か
- 猟友会がクマ駆除への参加を辞退 ハンターの日当8500円「リスクの割には報酬が安い」…町は「今後も話し合いを進めていきたい」 北海道奈井江町
- 「全国のハンターの代弁として言っている」日当8500円…あまりに低すぎる "報酬額" などを巡り ハンターがクマ駆除への出動を"辞退" 北海道奈井江町の猟友会