都知事選対決の小池氏と蓮舫氏、負傷押しての来援 白ジャケット「なじんだ」 衆院選応援
7月の東京都知事選で対決した小池百合子都知事と元立憲民主党参院議員の蓮舫氏は23日、衆院選(27日投開票)を巡って、それぞれ都内の選挙区で応援演説に立った。小池氏は東京20区、30区の自民党候補、蓮舫氏は18区、30区の立民候補のもとに駆け付け、支援者らは「人気弁士」の登場に拍手で応えた。両氏は都知事選で舌戦を交わした経緯があるが、この日はお互いへの言及を避けていた。 【写真】「久しぶりに白ジャケット着た」3カ月ぶりにマイクを握る蓮舫氏 ■「外交と安保で出番だ」 小池氏は23日夕、京王電鉄府中駅前(府中市)で、外交安全保障を専門分野の一つと自任する自民候補の前議員と並び、「国政に戻って、ますます重要になる外交危機管理、国民の命を守るために頑張ってほしい」とエールを送った。 小池氏は衆院選公示後、公明党の2候補の応援に入っていたが、自民候補の応援に入るのはこの日が初めて。 前議員が政界進出する前に初対面した当時を振り返り、「ナイスガイかと思った。世界が大きく変わっていくような時こそ、(前議員の)出番だ」と持ち上げた。小池氏は8月にプロ野球の始球式に臨んだ際、膝をひねって関節を剥離骨折しており、「足をちょっと痛めており、本来ならこの上(選挙カー)にのぼれないが、目線は皆さんと一緒」と負傷を押しての来援をアピールした。 ■「切り詰めた生活感覚」 この1時間半前、蓮舫氏はJR武蔵境駅(武蔵野市)前に姿を現した。自民党が公約に「ルールを守る」を掲げことについて「法律を守ることをお願いする国会議員を選ぶ選挙で『ルールを守る』というなら、ルールを守らなかったことをおかしいと声を上げてほしい」と述べ、自民の派閥政治資金パーティー収入不記載事件の追及に理解を求めた。 その上で、「物価高は続き、実質賃金は上がらない。切り詰めた生活感覚を持った人を選ぶのが政治とカネの問題から学んだ教訓だ」と隣に並んだ立民候補への支持を訴えた。 蓮舫氏は都知事選で敗れて以降、政界と距離を置いていたが、今月21日、立民候補の選挙応援のため表舞台に登場。この日、着用したトレードマークの白ジャケットについて「やはり声を上げないと、皆さんの声を代弁しないといけないという思いで久しぶりにジャケットを着ている。ちょっとなじんできた」と語った。 蓮舫氏は24日夕、東京24区に出馬した立民候補への応援演説を予定している。(奥原慎平)