トランプ関税表明、政策や空威張りは予想通り トレーダーは一息
Tom Westbrook Ankur Banerjee [シンガポール 26日 ロイター] - トランプ次期米大統領は25日、就任初日にメキシコとカナダからの全ての輸入品に25%の関税を課し、中国からの輸入品に追加で10%の関税を課すと表明した。 これを受け、ドルは条件反射的に対メキシコペソ、対カナダドル、対人民元で上昇したが、市場関係者の間には「トランプ2.0」への備えは出来ているとの自信が垣間見える。 トレーダーは今回の発表を受けて、トランプ氏の政策や空威張りは予想通りだと一息ついた。交渉スタイルも変わっておらず、1期目よりも投資家としてうまく立ち回れると感じている。 K2アセット・マネジメントのリサーチヘッド、ジョージ・ブーブラス氏は「関税25%というニュースは、まだ正式な政策ではないが、中国企業が生産拠点をメキシコやカナダに移転することを次期政権が容認しないことを示している」と述べた。 上海のパンヤオ・アセット・マネジメントのバイス・ゼネラル・マネジャー、サイモン・ユー氏は「中国ではすでに関税に対処するテンプレートが出来上がっている。トランプ1.0を参考にしたものだ」と指摘。 「テック関連の制裁など他の締め付けについては、中国政府が自給自足と輸入代替を急ぐ可能性がある」との見方を示した。