大谷翔平の快足に舌を巻くジャッジ 強肩150キロ返球もわずかに及ばず「彼はスピードスター」「100%刺せると思った」
「ヤンキース6-4ドジャース」(9日、ニューヨーク) ドジャースの大谷翔平選手が「2番・指名打者」で出場し、4打数1安打1得点。3打席無安打で迎えた八回に敵軍内野陣が右へ寄る“大谷シフト”の逆を突く三塁線二塁打で出塁し、後続の犠飛で1点差に詰め寄るホームを踏んだ。しかし、チームはその裏にヤンキース主砲ジャッジの2戦連発となる24号ソロで突き放されて惜敗。同一カード3連勝を逃し、連勝も3で止まった。 懸命に伸ばした右足先が一瞬早く、本塁ベースに触れた。左膝にべったりついた土が激走を物語っていた。 3試合連続チケット完売。超満員4万8023人が埋めた敵地スタンドがどよめいたのはドジャースが2点を追う八回だ。三塁走者の大谷が4番スミスのライトフライでタッチアップ。快足を飛ばしてホームに突入した。 強肩を発動したジャッジとの一騎打ち。今季自己最速の時速93・4マイル(150キロ)のワンバン返球。対する快足の時速32・3キロ。生還した勢いのままベンチに戻った大谷は仲間たちとハイタッチを交わした。 「100%刺せると思いました」 試合後のヤンキースのクラブハウス。笑みを浮かべて送球時の心理を明かしたジャッジは「彼は速い。正確ないいボールを投げないといけない。95マイル(約153キロ)を投げることができたらチャンスはあったのね。彼はスピードスター。素晴らしい選手の一人だよ」と、大谷の足に舌を巻いた。 この日のジャッジは4打数3安打2打点。三回に適時二塁打を放つと、八回には2戦連発となる24号ソロでリードを2点に広げた。今季は開幕直後こそ27試合で打率・178、4本塁打とスロースタートだったが、4月27日からこの日までの40試合は打率・396、20本塁打と量産態勢。打率も今季初めて3割(・305)に乗せた。 今季最初で最後の公式戦での両軍の対決。ジャッジは「プレーオフの空気だった。ファンは2つの強豪チームを見るために足を運んだ」と話した。今回の3連戦に合わせて限定販売された2人のボブルヘッド人形は149・99ドル(約2万4000円)の高額だったにもかかわらず、飛ぶように売れた。10月のワールドシリーズで二人が同じフィールドに立つことを望んでいるファンは少なくないはずだ。