ずぼらFPが「貯金より安全でカンタン」と推す超シンプルな投資法とは?
近年は人生100年時代、老後2000万円問題、少子高齢化で公的年金が改悪か……。そんな将来が不安になるような話題がたくさん流れてきて、漠然とした不安を感じている人は多いのではないでしょうか。投資をはじめたいけれど、いまさら人には聞きにくいと悩む人たちに、「面白くて、わかりやすい」と話題の八木陽子さん著『新NISAにiDeCo…いろいろあるけどお金のプロは結局、これを選んでる』(青春出版社)から、忙しくてもずぼらでもはじめられる、投資の第一歩をご紹介します。 【この記事の画像を見る】 ● モヤモヤしたお金の不安、今年こそ解消しませんか? 改めまして、こんにちは。ファイナンシャル・プランナーの八木陽子です。 今でこそ「お金のプロ」と言われてお悩みを解決していくお仕事をしていますが、実は私自身、モヤモヤと漠然とした不安を感じている一人でした。 大学卒業後、出版業界で情報誌の取材に飛び回っていたのですが、結婚後、夫の転勤を機に会社を辞めて赴任先の九州へ。初めのうちは独身時代の仕事の忙しさの反動もあって、海外へ旅行したり、思う存分家でのんびりしたりして、余暇を楽しみました。 でも、楽しいことをして自由な時間を謳歌しているはずなのに、だんだん手放しで楽しめなくなってきました。いつもどこかにモヤモヤした不安がついて回るんです。 それもそのはず、当時の私は、客観的に見たら遊びほうけて散財しているだけ。独身時代に貯めたお金はどんどん目減りしていく。
あるとき、市役所から送られてきた国民健康保険料の通知を見て、その金額にガクゼンとしました。これまでは会社員でしたから、社会保険料は税金ともども給料から天引きされていて、金額はノーチェック。でも、今は無職なのに……。「所得0円なのに、なぜ!?」と納得のいかない思いとともに疑問も溢れ出しました。 不安の根源にあるのは、将来が漠然としていること。 一生働かずにすむほどの資産家じゃない。 10年後って何してるだろう? 私のできることってなんだろう? 子どもだってできればほしいし、そうなれば育児や学費でお金もかかる。とはいえ、時間には限りがある。30になった私は、再び自分探しをするように仕事を模索しました。 前職では、コスメ、食、ファッション系の主に女性向けの情報誌づくりをしていました。それなら楽しくできるし、企画や取材にも自信はあります。 でも、どうせなら、新しいことにトライしてみたい。 漠然とそんなことを考えていたとき、ふと思い出したのが雑誌編集者時代に担当した「女性とお金」の特集です。 ● 金融リテラシーを身につけて、望む未来へのプランを立てる! 私はもともとお金に対して大ざっぱな性格。「ざっくり収支が把握できて赤字にならなきゃOKでしょ」というスタンスで、給与明細も「どうせ給料も上がってないし」と手取額だけ確認して捨てていました。 そんなずぼら家計でやってきたものの、その特集を担当したとき心に湧き上がった、「お金のことわかってないと、今後の長い人生、よくないかも……」というモヤモヤした不安が再燃。 たとえば、健康保険料。会社を辞めて引越し先の自治体で国民健康保険に加入したのですが、勤務していた業界健保の任意継続制度を利用すればもっと安くすんだと知ったときは、すごく理不尽な気持ちになりました。 お金の知識を得て仕事にもつながるものは……と調べたところ、FP(ファイナンシャル・プランナー)という資格があることを知り、さっそくFPの勉強を始めました。