オダギリジョー、松重豊に恩返し 監督としてのこれからに期待
俳優のオダギリジョーが16日、イイノホールで行われた『劇映画 孤独のグルメ』(2025年1月10日公開)の完成披露舞台あいさつに登壇。本作で主演、監督、脚本を担った松重豊との不思議な縁が明かされた。 【ほぼトークノーカット】松重豊、内田有紀、磯村勇斗、杏、オダギリジョーが登壇! 本作は、原作・久住昌之、作画・谷口ジローによる漫画を原作にしたドラマ「孤独のグルメ」シリーズの劇場版。輸入雑貨商を営む井之頭五郎(松重)が、かつての恋人の娘である松尾千秋(杏)からの連絡を受け、究極のスープを探す旅に出る姿を描く。オダギリは、中華ラーメン店「さんせりて」の店主を演じている。
オダギリ自身も俳優でありながら、監督として映画『ある船頭の話』(2019)や、ドラマ「オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウ」シリーズなどを手掛けている。オダギリは「映画はすごく面白くて、松重さんにLINEで良かったポイントを羅列して送ったんです」と語ると「テレビシリーズも好きでみていたので、かなり細かいところまでいろいろ書いて送ってしまったのですが、映画として『孤独のグルメ』を完成させたんだなとファンとしても嬉しかった」と笑顔を見せる。
さらにオダギリは「昔から俳優としても尊敬している方が監督をされた」と自身と同じ境遇であることに触れると「同じような悩みや苦労、楽しみをこれから共有できるんだろうなと思うと、とても楽しみになりました」と松重の今後の展開にも興味津々の様子だった。
オダギリの言葉を受けた松重は「長文の感想にとても励まされていたんです。でも、とても良いことを言ってくれるなと思いつつ、きっと酔った勢いで書いたんだろうな……って」と発言して会場を笑わせつつ、「どうしてもあの役をオダギリくんにやってほしかった」と念願だったことを明かす。
オダギリにオファーした際、松重は「オダギリ作品である『オリバーな犬~』で僕はラーメンを食べながらモノローグを喋るという(『孤独のグルメ』のような)役をやったので、きっとその代わりとして受けてくれると思ったんです」といい、「素晴らしい演技で返してくれました。僕は大好きな人しか作品には呼びたくない」と信頼のおける俳優であることを強調。松重の言葉にオダギリは「絶対そうですよね。自分の大切な作品ですからね」と監督として共感していた。
舞台あいさつにはオダギリ、松重のほか内田有紀、磯村勇斗、杏も参加した。(磯部正和)