松山英樹の1Wには「T230」の文字が。ヘッドもシャフトも微調整を積み上げて"最適解"を探る。松山英樹の現時点セッティング
クラブを撮影したのは少し前。マスターズ(38位タイ)の前週、バレロテキサスオープン。ドライバーはスリクソンZX5 MkⅡのLS。優勝した2月のジェネシス招待の時もこのモデル。「他のモデルを試すこともあります」とはダンロップ担当者の言葉だが、ここ数年はこれがメイン。順を追って見ていった…。 松山英樹のクラブセッティング
ドライバーヘッドのネック部分を見ると、ロフト表示の横にT230とある。確認のため、R&Aのコンフォーミング(適合)ドライバーヘッドリストを見ると、確かに〝ZX5 MkⅡ LS Driver T230〟があり、ロフトは9.5度のみ。リストには〝ZX5 MkⅡ Driver T226〟と同ヘッドの〝T237〟というモノもあった。
"T"とはおそらくツアーの頭文字で、それぞれ微調整を加えたヘッドなのだろう。昨年10月のZOZOチャンピオンシップで撮影した時には、T230の文字がないZX5 MkⅡ LSだった。同モデルの中で常にコンディションやコースに合わせた最適な1本を選んで使っていることがわかる。
シャフトは変わらずツアーAD DIー8のTXフレックス。Qi10の3Wとコブラの5WもDI。グラファイトデザインのツアー担当・高橋さんに確認すると、「セッティングの写真では、3Wもオレンジ色ですが、試合では黒いコスメのDIを使っています。Qi10を投入した際、構えた時にヘッドの見た目とシャフトのオレンジのコントラストが少し気になるとのことで、中身は一緒の黒バージョンにスイッチしました。ジェネシスでの優勝も、テキサスOP、マスターズも3Wは黒バージョンシャフトでした」 さらに(セット写真の)3本のウッドを見ると、シャフト先端に入る〝ACCURACY & DISTANCE〟のロゴ位置の高さが明らかに違う。これについて、「ドライバーはノーカット挿しですが、3Wは1.25インチのチップ(先端)カット、5Wは1.75インチのチップカットです。DIの9と10を普通に組むと構造上、しなりを大きく感じやすいのでフィーリングを揃えるための調整です。それがロゴの位置に表れています」。ちなみにDIの黒バージョンはアメリカでのみ発売中。 Qi10の3Wは今季から使っているが、現場の担当いわくスリクソンZX MkⅡの3Wなど別モデルを使うケースもあり、昨年の全英オープンではそのZX MkⅡでプレーしていた。