感謝状が贈られた石橋さん

　ニセ電話詐欺の被害を未然に防止したとして、佐賀県警佐賀南署は22日、ローソン佐賀中の小路店の副店長石橋美樹さん（56）に感謝状を贈呈した。 【表】詐欺電話を見抜く主なポイント

　同署などによると、石橋さんは9月30日、レジ業務中に来店した70歳代男性から「電子ギフト券を購入したい」と声をかけられた。購入の理由を尋ねると、「パソコンに連絡があった」「ウイルスが入っているので修理費が必要と言われた」などと話したことから詐欺を疑い、近くの交番に相談に行くよう促した。男性は同じ日、自ら交番に申し出たことで、詐欺被害に遭わずに済んだという。

　石橋さんは日頃から、高額な電子ギフト券を購入する人や、たとえ常連客ではなくても不審な点を感じたら、「空振りでもいいので声をかけている」と説明する。その際は警戒されないように、あえて佐賀弁を交えて話しかけているという。

　同署で行われた贈呈式で、感謝状を受け取った石橋さんは「何秒かの声かけで踏みとどまる人がいる。防ぐことができて本当に良かった」と胸をなで下ろしていた。