元レッドソックスのシリングが口腔がんを告白
合法の嗜好品である噛みタバコの規制については、個人の自由という観点から賛否両論があるが、シリング氏は球界が噛みタバコ規制での全面禁止を歓迎。「個人的には、大リーグ機構は選手の健康の責任を負っていると強く信じる。(制度による規制は)素人っぽいという人もいるかもしれない。でも、私はそうは思わない」とメッセージを送った。 「野球界に噛みタバコの習慣が根付いていることは事実。嗜好品の是非を巡る議論も起きるだろう。だが、我々は今日のカートの告白から考えるべきだ。球界として、継続して若い選手への教育に取り組み、個々の決断が正しいかどうかを考察するきっかけになれば」とファレル監督は言い、グウィン、シリングと球界を代表する名選手の闘病が球界全体の噛みタバコ撲滅への動きに拍車を掛けそうだ。 11月には日米野球が行われる。日本ではあまり馴染みのない紙タバコだが、プロ野球界には喫煙者が少なくなく、来日する大リーガーはその環境に驚くことだろう。大リーグの球場は30球団中17球団が喫煙所もない全面禁煙。球場によっては、施設外で喫煙するための再入場すら許されない。一般社会でも“アンチ煙草”の傾向が強い米国だけに、一時期は大リーグの風物詩ともいえる程よくみられた噛みタバコも、絶滅の方向に加速していくかもしれない。