【巨人】嵐のオフとなるか V奪回目前の中 注目集める「打てる捕手」のFA問題とは
巨人が鮮やかなスイープをやってのけた。 首位攻防となった相手本拠地マツダスタジアムでの広島との試合。9月12日に行われたゲームを5-0と勝利し、2位とのゲーム差を今季最大の4に拡げた。リーグ制覇への天王山とされたこのカードを3連勝とし、13日のヤクルト戦(神宮)に勝ち、他球団の勝敗次第で優勝マジック「12」が点灯する。 【動画】頼れる5番弾!大城がサイスニードから放った3号2ランシーン 阿部慎之助監督にとっても目標に掲げた「勝利のセプテンバー」もいよいよラストスパート、4季ぶりのV奪回に向け、チームも沸き立つ中、水面下ではある選手の去就が注目を集めている。 ここまでチームを支えてきた大城卓三が12日、国内FA権を取得した。 17年ドラフト3位で巨人に入団。プロ7年目の取得となり、自身の節目には周囲への感謝の気持ちを伝えながら、現状は優勝に向かうチーム状況とあって、権利行使するかも含め意思表示はせず、プレーに専念する構えを見せている。 昨年キャリアハイの16本塁打をマーク、長打力を持ち、球界きっての「打てる捕手」としても知られる大城にとって今季は試練の年ともなった。 開幕戦は「6番・捕手」として先発マスクをかぶりながら、開幕後は打率1割台と低迷する時期もあり、5月8日に登録抹消。代わって岸田行倫がマスクをかぶる機会が増えた。 5月31日に再昇格後は、6月下旬から「5番・一塁」として打撃面でチームに貢献、最近は先発マスクをかぶる機会も増えていた。特にエース・戸郷翔征とのバッテリーでは5日のヤクルト戦で7回1安打無失点、12日の広島戦でも6回5安打無失点と投手の状態を見極め、柔軟なリードも評価を得ている。 今季はここまで85試合に出場、打率「.259」、3本塁打、25打点(12日現在)。一方、大城がFA権を行使、市場に出れば、複数球団間での争奪戦も想定される。「打てる捕手」は近年、どの球団も求めているピースでもある。 特に今年は、ソフトバンク・甲斐拓也、阪神・坂本誠志郎、中日・木下拓哉がのきなみFA権を取得。ここまで主戦捕手が同年にそろってFAを迎える年も珍しく、「捕手FA」で大シャッフルが起こるのか。ひそかに注目を集めている。 選手にとっても大事な権利、自身への評価が直接聞けるめったにない機会とあって、権利行使には熟考が重ねられるケースが多い。ペナント制覇への時間も進む中、水面下の背番号24をめぐっての駆け引きも激化しそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]