『涼宮ハルヒの憂鬱』「SOS☆感謝祭プレミアムステージイベント」＜夜の部：涼宮ハルヒの憂鬱＞（C）Nagaru Tanigawa, Noizi Ito／KADOKAWA

美水かがみによる4コママンガ『らき☆すた』と、谷川流による小説『涼宮ハルヒの憂鬱』が、2023年にそれぞれ連載開始20周年を迎えた。これを記念する合同イベント「SOS☆感謝祭」が、3月24日まで埼玉・ところざわサクラタウンにて開催中だ。 【フォト】SOS☆感謝祭 プレミアムステージイベントの様子を画像でみる 期間中は毎週末にゲストを招いてのイベントも行われている中で、この記事では3月10日に開催された「SOS☆感謝祭プレミアムステージイベント」の内、「夜の部：涼宮ハルヒの憂鬱」の模様を紹介する。 当日は涼宮ハルヒ役の平野綾、長門有希役の茅原実里、朝比奈みくる役の後藤邑子ら豪華キャスト陣が久しぶりに一同に集結する豪華ステージとなった。まずは20年の歩みを振り返る「涼宮ハルヒの足跡」のコーナーだ。初期のタイトル案や、キャラクターのラフスケッチなどの紹介に続いて、初代担当編集である坂本氏からのメッセージを紹介した。年表を確認しながら、物語全体の時系列を追っていく。『憂鬱』や『消失』などアニメ化にまつわる部分ではアニメプロデューサー・伊藤氏のメッセージが紹介され、その後も歴代担当者や書籍営業担当からの熱いメッセージが届けられた。 そして最後を飾る形で、いとうのいぢからのイラストメッセージも公開された。ハルヒ、長門、みくるの愛らしい姿に会場全体が癒やされると、現在制作進行中という待望の新作『涼宮ハルヒの劇場』の描き下ろしビジュアルも紹介され、未来へ続く足跡も残しつつコーナーを締めくくった。 そしてイベントは待望の朗読劇のコーナーへと移る。古泉一樹役・小野大輔からのビデオメッセージがスクリーンに映されると、そのまま朗読劇へ突入……と思いきや、「会場のファンのためにある男を派遣した」とのコメントがあった。これに合わせて、サプライズでキョン役・杉田智和が登場し、会場は大いに沸いた。 4人で始まった「ワンダリング・シャドウ」は小説第8巻、『涼宮ハルヒの憤慨』に収録されている中編エピソードだ。ハルヒたちの入学から1年が経とうとしていた3月、クラスメイトの阪中さんある不思議な相談から持ちかけられる。ハルヒはそれを幽霊の仕業と期待したようで……というもの。ドラマCDなどを含めてもこれまで演じられたことはなく、キャスト陣による新たなエピソードが聴ける貴重な機会となった。 朗読劇の合間には、サプライズで原作者・谷川流からのメッセージが紹介された。続いて杉田が客席へ挨拶する。当初はスケジュールが厳しく参加ができなさそうだったというが、「ハルヒ（平野）に呼ばれたのと、キョンならこういうときどうするだろうと考えて、その結果が、今です」 と無理を押して駆けつけたことを打ち明けると、会場からは大きな拍手が送られていた。 朗読劇を終えると、後藤から「こうしてSOS団のみんなが揃っているとすぐ昔に戻って演じられる」という感想に、皆一様に感慨深そうな感想を語り合った。朗読劇のために駆けつけた杉田はここで退場。録音での参加となった小野大輔、阪中さん役の相沢舞たちへの感謝を述べ、会場から大いに喝采を浴びていた。 かくして朗読劇は盛況のうちに幕を閉じ、あっという間にエンディングの時間を迎える。谷川流といとうのいぢに向け、花束とキャストからの寄せ書き色紙の贈呈とともに、ケーキと共に会場のファンとの記念撮影も行われた。キャスト、ファンが一体となった「おめでとうございます！」という思いが印象に残るステージとなった。 3人のキャストが今日のステージを振り返る最後の挨拶では、後藤は「20周年を迎えた今も先生が作品を書き続けて、続きをみんなが待ち続けているということが、いち関係者として、こんなに胸がいっぱいになるくらい嬉しいんだなということを改めて思いました」と話し、茅原は「またこうして集まれるように応援していただけたら、とてもとても嬉しいです。いつハルヒに呼ばれても、歌って、踊って、有希にいつでもなれるようにこれからも頑張っていきます」と語る。 平野は「私たちがハルヒを演じた18年、谷川先生が書き続けた20年間というのは、他とは比べられないすごく特別なものがあるなとこのイベントを通して改めて感じました。また元気に5人揃ってみなさんの前に姿を表すことができたらと思っていますので、今後とも応援よろしくお願いします」と締めくくった。それぞれから語られたメッセージは、作品に対する深い想いが感じられるものとなった。 なお、配信では限定の追加コーナーとして、スペシャル映像の事後番組が公開されている。「SOS団・20周年（はたち）の集い」と題して行われたこの番組は、本編で出演が叶わなかった小野大輔を交えてSOS団5人全員が顔を揃えた同窓会的な内容のもの。今回のステージや朗読劇にまつわる秘話やアニメ放送当時の思い出、『涼宮ハルヒの憂鬱』に対する想いまで、30分の大ボリュームで届けている。ファンはこちらも必見といえるだろう。 盛りだくさんで送られた「SOS☆感謝祭プレミアムステージイベント」の「夜の部：涼宮ハルヒの憂鬱」は、3月17日23時59分まで「Streaming+」、「ニコニコ生放送」にて配信アーカイブを視聴できる。ぜひ、このスペシャルなイベントを何度も楽しみたい。 ●配信チケット販売サイト ・Streaming+ ・ニコニコ生放送 ●券売スケジュール 2024年3月17日（日） 21:00まで ●アーカイブ視聴期間 2024年3月10日(日)各公演終了後から2024年3月17日(日)23:59 ※公演終了後、アーカイブ視聴開始までに処理でお時間をいただく場合がございます。 （C）Nagaru Tanigawa, Noizi Ito／KADOKAWA （C）美水かがみ