地域おこし協力隊講師に46人が獣害に理解深める 鴨川(千葉県)
鴨川市中山間地域等活性化協議会(石井一雄会長)は、「集落における有害鳥獣対策」をテーマにした研修会を、同市役所で開いた。獣害対策に取り組む地域おこし協力隊員2人を講師に、46人が理解を深めた。 山あいの地域にある集落間の情報交換や交流、相互連携による農村景観の保全などを目的に設置されている同協議会。研修は、農作物被害にとどまらず、住民が襲われるなど、生活を脅かすほど深刻化している有害鳥獣問題を考えようと開かれた。 講師を務めたのは、同市内で有害鳥獣捕獲従事者として活動する地域おこし協力隊員の石川慎也さんと、髙橋彩さん。2人はこれまでの活動を踏まえ、サルやイノシシ、キョン、アライグマなど、それぞれの特徴と有効なわな、捕獲事例を交えながら対策を説明した。 また、とどめ刺しについて▽銃の場合は遠くからできるため安全だが、脳以外に弾が当たった場合は食肉不可▽ナイフは、品質の良い食肉にできるが、近寄るため危険▽電気はナイフよりやや安全だが、毛細血管の血が出ないので食肉に不向き――といったメリット、デメリットも紹介。 屋台営業許可を取得して、イベントでジビエを提供していることにも触れ、最終的には解体所と居酒屋を設立し、地産地消で捕獲と消費の輪を円滑にしたいことなどを語った。 同協議会では「今後も関係者間の情報共有、連携強化を図り、中山間地域の活性化に向けて取り組んでいきたい」と話している。