「西部戦線異状なし」エドワード・ベルガー監督、Apple Vision Pro向け短編映画を発表
アカデミー賞国際長編映画賞に輝いた「西部戦線異状なし」のエドワード・バルガー監督が、Apple Vision Pro向けの短編映画「Submerged(原題)」を発表した。第二次世界大戦中の米国潜水艦を舞台とする同作は、Apple Vision Pro専用に開発された「Apple Immersive Video」技術を駆使した初のオリジナル劇作品として注目を集めている。 Apple Vision Proは、仮想現実(VR)と拡張現実(AR)を融合させた最先端のヘッドセット。「Submerged(原題)」は、この革新的デバイスの特性を最大限に活用し、360度の視野と立体音響によって、従来の映画では実現不可能だった圧倒的な没入感を提供する。 撮影にあたり、ベルガー監督は徹底したリアリズムを追求。実物大の23トンに及ぶ潜水艦セットを建造し、プラハ、ブリュッセル、マルタで3週間にわたる撮影を敢行した。CGなどの視覚効果を最小限に抑え、実際の水を使用するなど、あらゆる面で本物志向の製作が行われた。特筆すべきは、セットの大部分が実際に水没可能な設計だったという点だ。 「Apple Immersive Videoは、物語を語る新たな地平を切り開く革命的な媒体です」とベルガー監督はコメント。 「Apple Vision Proは、これまで想像すらできなかった方法で物語を紡ぐ可能性を私に与えてくれました。この没入型技術は、間違いなく映画製作の未来を変革するでしょう」 Apple Vision Pro向けコンテンツの最大の特徴は、鑑賞者が自由に視点を選択できる点にある。アップルのマーケティングコミュニケーション部門副社長、トール・マイレン氏は次のように説明する。 「Vision Proは、視聴者を物語の中心へと誘います。密閉された潜水艦内で乗組員たちと肩を並べ、まるでその場にいるかのような体験を提供するのです。これほどまでの没入感は、これまでの技術では到底実現できませんでした」 さらに、Appleは「Submerged(原題)」以外にも多彩なコンテンツを展開中。2024年NBAオールスターウィークエンドを捉えた臨場感あふれる短編ドキュメンタリー、没入型コンサート体験を提供する「Concert For One(原題)」シリーズ、極限に挑むアスリートたちの姿を追うドキュメンタリーシリーズ「Adventure(原題)」など、ラインナップは多岐にわたる。 「Submerged(原題)」は現在、世界中のApple Vision Proユーザーに向けて、アップルTVアプリから無料で配信されている。また、各国のアップルストアではApple Vision Proの無料デモを体験でき、「Submerged(原題)」のプレビューも視聴可能だという。