「モナーク」ってどんな組織?“モンスター・ヴァース"に欠かせない秘密機関をおさらい!
現在『ゴジラ-1.0』(公開中)も大ヒットを記録している、日本が生んだ怪獣映画の金字塔「ゴジラ」。そのハリウッド版である『GODZILLA ゴジラ』(14)から幕を開けた「モンスター・ヴァース」シリーズの最新作であり、予告編で描かれた走るゴジラとコングが早くも話題となった『ゴジラxコング 新たなる帝国』が4月26日(金)に公開となる。 【写真を見る】怪獣たちが躍動する劇中には日本へのリスペクトも盛りだくさん 「モンスター・ヴァース」シリーズはゴジラとキングコングを主人公に物語が展開されるが、その影には巨大生物の研究のために設立された「モナーク」の存在がある。シリーズ初ドラマ作品となった「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」(Apple TV+にて配信中)では、「モナーク」にスポットを当てた物語が展開されているが、「モナーク」とはいったいどんな組織なのか覚えていない人も多いはず。そこで本稿では、これまでの「モンスター・ヴァース」作品を参考にしながら、シリーズのキーとなる秘密組織「モナーク」についておさらいしていこう。 ■秘密組織「モナーク」。その設立の目的とは…? 「モナーク」の歴史は1946年にまで遡る。ゴジラをはじめとする巨大生物(タイタン)の調査や研究を行うため、トルーマン大統領によって設立された。1954年には、アメリカの原子力潜水艦がゴジラと初めて遭遇。『GODZILLA ゴジラ』の冒頭で描かれる、水爆実験と称したゴジラ抹殺が計画されるも、効果はなく失敗に終わり、ゴジラは消息不明となってしまう。 その後「モナーク」は、地球のいたるところに存在するとされる未開の地を見つけだし、そこに生息する巨大生物たちの調査や研究を始める。その“未開の地”の一つとして、コングやスカルクローラーなどが生息する南太平洋沖にある孤島、「髑髏島」が人工衛星によって発見された。『キングコング:髑髏島の巨神』(16)では、「モナーク」の地質学者であり、地下空洞説を唱えるランダ(ジョン・グッドマン)が、パッカード大佐(サミュエル・L・ジャクソン)の部隊と共に髑髏島に上陸し、コングをはじめとした巨大生物たちに遭遇する1973年の出来事が描かれている。 この出来事を機に、それまで確かな成果をあげられずに縮小傾向にあった「モナーク」の活動が本格化することとなり、1991年にはとある火山でラドンを、2009年には中国の巨大な寺院でモスラの存在を発見している。 ■ゴジラの天敵・ムートーが襲来! 時を戻して1999年。「モナーク」に所属する芹沢猪四郎博士(渡辺謙)と助手のヴィヴィアン・グレアム博士(サリー・ホーキンス)は、フィリピンの鉱山で巨大生物の化石と、なにかが抜け出した後の繭のような物体(ムートー)を発見する。このうちメス個体の繭は核廃棄施設に保管されるも、オス個体はすでに目覚めており、日本の雀路羅原子力発電所を襲撃する。原発は崩壊するもムートーは休眠状態になるり、「モナーク」はこの襲撃を地震による原発事故として隠蔽することが『GODZILLA ゴジラ』で描かれた。 そして2014年、原発で放射線を吸い続けていたオスのムートーが羽化し、メス個体のいるアメリカ本土を目指して太平洋を横断し始める。ゴジラの天敵であるムートーが活動を再開したことにより、消息不明だったゴジラも再び出現。メスのムートーも孵化し、3者はサンフランシスコの街に壊滅的な打撃を与える死闘を繰り広げることになる。「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」では、この戦いの後の世界が描かれている。 ■「モナーク」の活動が公になるが…? 『GODZILLA ゴジラ』から5年後の世界が描かれた『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』(18)では、モナークは秘密組織でありながらも公に知られた存在となっている。しかしこれまでの秘匿体質は変わらず、さらに怪獣との共存の必要性を訴えかけるがために、殲滅を訴えかける世論と対立し、批判の的に晒されることに。一方で、タイタンたちを研究するために様々な場所に基地を設立していく。そんななか、エマ・ラッセル博士(ヴェラ・ファーミガ)は、「オルカ」という装置を用いて、タイタンとコミュニケーションを取ろうと画策する。 しかし、世界中のタイタンを目覚めさせ、人類の駆逐を目論むテロリスト集団に「オルカ」を奪われてしまう。装置によってラドンやモンスター・ゼロ(ギドラ)といったタイタンが目覚め、やがて“キング・オブ・モンスターズ”への熾烈な争いに発展することとなる。 またその5年後が描かれた『ゴジラvsコング』(21)においては、「モナーク」は髑髏島に基地を設置してコングの研究をしながら、ゴジラからその存在を守ろうとしていた。そして、巨大テクノロジー企業のCEOであるシモンズ(デミアン・ビチル)と芹沢博士の息子である芹沢蓮(小栗旬)は、ゴジラを倒すために地下空洞世界を目指し、元「モナーク」のネイサン(アレクサンダー・スカルスガルド)やコングの研究を行っているアイリーン(レベッカ・ホール)がそれに協力。同作のラストでは、「モナーク」は地下空洞世界にコング監視ステーションを設けた様子が描かれていた。 ■ドラマシリーズで明かされる、「モナーク」の秘密 「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」の第1話では、サンフランシスコでの出来事を生き延びたケイト(アンナ・サワイ)は、亡き父の遺したアパートを訪ねるために来日。そこで父のもう1人の妻と、その息子のケンタロウ(渡部蓮)と出会う。 “ゴジラ警報”が鳴り響くなか知らない街で避難を余儀なくされるケイト。そこでケンタロウに助けられ、彼に連れられてたどり着いたのは父親の仕事場だった事務所。壁に隠し金庫を見つけた2人は、その中からあるマークの入ったカバンを発見する。それはサンフランシスコでケイトが見た、“モナーク”という組織のマークだった。はたしてケイトたち家族とモナークにどのような繋がりがあるのか。そして日本で明らかになるモナークの秘密とはいったいなんなのか…? 「モナーク:レガシー・オブ・モンスターズ」は全10エピソードで、1月12日(金)に最終エピソードが配信される。徐々に明らかになっていく「モナーク」の謎は、『ゴジラxコング 新たなる帝国』にどう絡んでくるのか?加速し続ける「モンスター・ヴァース」で繰り広げられる珠玉のストーリーを追っていこう! 文/久保田 和馬