猫と警備員、油断した隙に突破! 開館前で部屋は施錠中 「家に連れ戻される日が多くて怒ったのかも」
美術館に入ろうとする猫と、防ごうとする警備員さんのやりとりで話題になる尾道市立美術館(広島県)。開館前の作業中、黒猫・ケンちゃんが正面玄関を突破しました。
ケンちゃんと馬屋原さん
近くのレストランで飼われているケンちゃんが、最初に注目を集めたのは2017年3月。 開催中だった「猫まみれ展」の会場に入ろうとして、警備員・馬屋原定雄さんに阻止される様子がツイッターで紹介されたのがきっかけでした。 その後も「猫と警備員の攻防」としてたびたび話題になっていますが、侵入を試みるのは警備員が馬屋原さんの時がほとんど。 馬屋原さんが来るのは特別展の時だけなので、そのたびに美術館職員は攻防戦を期待してカメラを構えています。
突然、館内へ
美術館では3月2日から5月6日まで、春の特別展「海からの贈りもの展」を開催中。 会期も後半にさしかかった今月18日、ケンちゃんが正面玄関の突破を試みました。 開館前の朝8時ごろにやってきて、自動ドアの前で寝転がっていたケンちゃん。 馬屋原さんが体をなでるとムクッと起き上がり、横をすり抜けるようにして館内へ向かいます。 足を使って馬屋原さんが通せんぼしますが、さらに進もうとしたため両手で制止。 しばらくマットの上で横になった後、突然体を左右によじって振り切り、館内へと駆け出しました。 「思わず撮影を止めて、馬屋原さんとケンちゃんを追いかけました」 そう話すのは、一連の様子をスマホで撮影していた美術館職員です。
侵入した理由は
館内に侵入したケンちゃんですが、数メートル進んだところで自らストップ。 馬屋原さんにつかまった後、自宅へと連行されたそうです。 ちなみに侵入したのは開館前で、作品が展示されている部屋は施錠されていました。 「こんなに勢いよく突破するのは珍しいですね」と美術館職員。 前日の朝も開館前にやってきて、裏口で馬屋原さんと交流していたケンちゃん。 花見の時期は来館者が多く、せっかくやってきても職員の手で自宅に連れ戻されることが多かったそうです。 「もしかしたら、馬屋原さんとの交流を邪魔されて怒っていたのかもしれませんね。それで侵入してやろうと思ったんじゃないでしょうか」