プチプラコスメ・ザ・ベスト2023・10 名で優勝。ヴィセ ネンマクフェイク 唇むっちり粘膜リップが売れに売れた
ムラなく密着、むっちり感が凄い!
そして仕上がりのむっちり感も大きな特徴です。 塗ってみると唇の縦ジワなどの細かい凸凹にもムラなく密着して、プランプリップではないのに、唇に自然な厚みというかふっくら感を得られる仕上がりに。 みずみずしいツヤはありますが、キラキラ系とは違うツヤ感。若い年代が塗れば可愛い、大人の女性が塗ればちょうどいいツヤ感なので、顔全体が華やかになります。 ちなみにティントタイプではないのですが、落ちにくさにも定評が。食事などをすれば表面のツヤはある程度なくなりますが、唇全体の色み、赤みは長時間残ります。 また、「色名が可愛い」「色名買いした!」という声も多く、色名自体が話題になったのがもうひとつの特徴。 そもそも最近までヴィセ(や、主だったドメスティックブランドも)は、日本語の言葉が入るような色名をほとんど出していませんでした。たいていは“BE-1”というような、色のカテゴリーのアルファベットと数字の組み合わせ。 それがここへ来てポエティックでキャッチーな色名を付けている、そのこと自体に驚いたので、PRさんにちょっと経緯を伺ってみました。 すると、「特徴的な色名を付けようと思ったきっかけは、商品に興味を持ってもらいたいなと思ったことです。独自の色名でまずは興味を持っていただき、購入へとつながるような導線になればと思いました。 ルージュの色を提案する時には、各色の“コンセプトボード”を制作します。コンセプトボードには、作りたい色のイメージに合うビジュアルを貼り付け、イメージを固めて共有するのですが、色名もコンセプトボードを参考に名付けました。 ヴィセというブランドのコンセプトが“色っぽさ”なので、そこに粘膜っぽさを連想させるものを掛け合わせました。結果、SNSなどでも大きな反響をいただいております」というお話が。 確かに、10年前と比べても数が大幅に増えているプチプラブランドの中から選んでもらうためには、まずは興味を持ってもらう、何か気になる、引っかかる言葉、キュンとさせてメイク心をくすぐる言葉、が何よりも先に必要なのかもしれません。 思えば3年強にわたる強制的なマスク生活の間、一部の人を除いて多くの女性が「じゃあ口紅は塗らなくていいや」という気分になり、唇に色をのせることから遠ざかっていました。 でもその間に化粧品会社さんたちは、技術を結集させた上に、パッケージ、色名にいたるまでこだわって、私たちが「塗りたい!」と手を伸ばしたくなるリップを開発してくれていたんです。 しかもプチプラ価格で、こんなにリップのバリエーションが豊かになるとは、3年前には予想できませんでした。 勝手に、2023年は新たなリップ元年のような気がしています。 もちろんリップ以外のアイテムも含めて、日本のプチプラコスメはやはり、色も機能も効果実感も世界一! と改めて実感する1年になりました。 2024年はどんなプチプラコスメが私たちを驚かせてくれるか、楽しみですね。 コーセー プチプラ美 高級コスメにうっとりしつつ、デイリーメイクにはプチプラコスメも出番多し、の美容メインのなんでもライター。編集プロダクションと美容雑誌編集部を経てフリーランスに。かれこれ20ウン年美容雑誌業界の片隅でお仕事中。肌データは、アトピー持ちの(でも現在はほぼ出ない)基本乾燥肌。……なのに寄る年波で部分的な毛穴の開きやテカリも気になる。スペインとお肉とオヤジ俳優好き。
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