高速道路で事故に遭ったらどう行動するのが正解? 追突事故被害を回避するために絶対にやるべきコト
2024年5月14日、神奈川県川崎市の首都高速道路湾岸線上で死傷事故が起きた。 左後輪のバーストによって追い越し車線に止まっていたクルマを助けようと、後続のドライバーがクルマを止めて車外に出たところを、後ろからきたトラックに追突され、1人が死亡、2人が大けがをした。 【詳しく画像を見る】右の黒いクルマの走る車線は正解? 高速道路上で人が轢かれる事故は、決してめずしいものではない。2013年には、芸人の桜塚やっくんが、中国自動車道上で事故を起こし、車外に出たところを後続車に轢かれて亡くなったのを記憶している人も多いだろう。 両者に共通することは「車道(高速道路上)で轢かれた」という点。 事故を起こすと気が動転してしまうだろうが、高速道路では絶対に避けなくてはならない3つの鉄則がある。 それは…、
①クルマを左路側帯に寄せる タイヤのバーストやちょっとした事故であれば、短距離ならクルマは移動可能なはず。すぐにハザードランプを点灯させ、後続車の接近がないか確認し、安全が確信できたタイミングで左の路側帯まで移動させること。追い越し車線に停車し続けることは言語道断。激突してください! と言っているようなものだ。 ②車内や道路に残らずガードレールの外側に出る クルマを路側帯に寄せたら速やかにクルマから脱出し、ガードレールの外側など車道以外の安全な場所まで避難する。雨天や夜間など、視認性が悪い環境ならなおさらだ。 車道を横断して避難しなければならない場合には後続車の接近に注意し、落ち着いて移動すること。 慌ててドアを開けたり、いきなり逃げたりすると、撥ねられる危険が飛躍的に増す。もちろん相手のある事故を起こし、道路上で口論するなどは絶対に厳禁だ。 車内にいた方が安心とは絶対に考えないようにしたい。前述した事故でも、後続のトラックが事故車両に激突し、車内にいた人が重傷を負っている。 ③発煙筒などでトラブルを後続車に知らせる 乗員全員の安全が確保できたら、後続車に注意しながら発煙筒や▲三角表示板を事故車の後方に設置し、後続車に危険を知らせる。もちろんハザードランプは点灯したままにしておく。 発煙筒などは事故車の直後に置くよりも、ガードレールの外側を歩いて、100m以上手前に設置すべき。 前述の事故では発煙筒が焚かれていたものの、後続車のドライバーは「発煙筒を視認して車線変更を試みたが、間に合わず事故車に激突した」と述べている。無理のない範囲で遠くに設置しておきたい。 とにもかくにも、追い越し車線には絶対に止まり続けない、車道上や車内には絶対にとどまらない、というのが危険回避の鉄則なのだ。 普段からこれだけは心に刻んでおこう。 そして、ドライバーは、「追い越し中に前方で何か起こったら、避けるのは難しい」ということを胆に銘じ、追い越し車線を漫然と走り続けることのないようにしたい。
<文/CGP編集部 画像/写真AC>