ソフトボール女子JDリーグ・タカギ北九州の成瀬叶望「石川県を背負っているという気持ちでプレーしたい」
ソフトボール女子のJDリーグに加盟するタカギ北九州ウォーターウェーブの成瀬叶望選手(20)が、今年1月に石川県輪島市内の実家で被災した能登半島地震の恐怖を語った。 ■坂本勇人に宇津木麗華さんが神ノック【写真】 昨年暮れから帰省していて地震発生時は実家で祖母とだんらん中だった。「初めに震度4の地震にびっくりしましたが、祖母が大丈夫というので安心していたら今度は震度7の揺れ。部屋のものが次々に倒れてきたが、たまたま2人がいるところだけは倒れてくるものがなくて助かった」と、仕事で外出中だった母親と兄とともにけがもなく無事だったという。 すぐに同市内の避難所に向かい、1月4日まで避難所生活を送った。「携帯電話が3日まで使うことができず、チームに連絡も取れなかった。余震が続いて眠ることもできないほど怖かった。1日2食のご飯を食べられたが、簡易トイレしか使えないのが不自由でした」と避難所での体験を話した。4日からは金沢市内の親戚の家ですごし、8日に北九州市に戻ったが、被災した実家は床が傾いて半壊状態。「今後住めるかどうか分からない」という。 輪島市はソフトボールが盛んな地域で、関心も高い。同市内の石川県立門前高から入社して3年目の成瀬は、2日に東京都内で行われたJDリーグの開幕前会見にチームを代表して出席。俊足で強肩が売り物の外野手で「試合前のノックや試合中に外野からホームへの返球を見てほしい。ノーバウンドでキャッチャーミットに届かせるのが自慢なんです」と笑みを浮かべた。 13日から開幕する同リーグ西地区の戦いには「石川県を背負っている気持ちでプレーしたい。元気いっぱいの全力プレーで石川県に良い情報を届けたい」と目を輝かせた。
西日本新聞社