ドライアイスで汚れ吹き飛ばすケルヒャー洗浄機 工場などに
ケルヒャー ジャパンは、ドライアイスにより汚水を出さずに機器を洗える、業務用洗浄機「ドライアイスブラスター IB 10/15 L2P Advanced」を、11月1日に発売した。価格は3,200,000円(税別)。 【画像】水を使わずに、ドライアイスで機器を洗える洗浄機 ドライアイス洗浄の仕組みは、ドライアイスペレットが秒速150m以上の速度で対象物に衝突し、汚れの層の表面にひび割れを発生させる。その際に、-79℃の急冷により汚れの層がもろくなり、微細なひび割れを拡張。そのひび割れに入り込んだドライアイスが固体から気体に変わり、体積膨張により汚れの層を吹き飛ばす。 ドライアイスブラスターは、汚水を出せない環境での洗浄作業を大幅に効率化でき、対象物の表面を傷つけることなく汚れだけを除去できる洗浄機で、製造業を中心とする各種工場で利用されている。 だが従来機では、2~3日で気化するドライアイスペレットを使用していたため、洗浄時のたびにドライアイスペレットを購入する必要があった。そのため突発的な洗浄の対応が難しいうえ、洗浄後に余ったドライアイスが無駄になるという問題もあった。 今回の「IB 10/15 L2P Advanced」は、長期保管が可能な液化炭酸ガスを原料に、ドライアイスペレットを生成し洗浄を行なう。そのため、上述した従来機での問題を軽減する。また従来機比で低容量のコンプレッサーでも使用できるため、コンプレッサー購入にかかる初期投資費用を削減できる。 一方で洗浄力は、ドライアイスペレットを使用する従来機「IB 7/40」と比較して弱いため、繊細で気をつかう対象物の洗浄に適している。 同社は、日常的なドライアイス洗浄や強力な洗浄力を必要とする利用シーンには従来機を使い、不定期なドライアイス洗浄や、より傷つきやすい対象物の洗浄には今回の「IB 10/15 L2P Advanced」をと、ニーズに合わせた製品選択を提案する。 本体サイズは866×443×970mm(幅×奥行き×高さ)で、重さは85kg。搭載ガスボンベは30kg。動力は単相100V(100V→220V昇圧器を同梱)。
家電 Watch,河原塚 英信