ゴルフ界の「男女格差」ここに極まれり…今週のツアーは賞金総額が「6倍差」の衝撃
今季の国内男子ツアーは史上最少の24試合。日本ゴルフツアー機構(JGTO)の諸星裕会長は6月7日付の本紙インタビューでその理由について、 【顔を見る】試合ガタ減り、選手クーデター未遂…“不毛の8年”で晩節汚した青木功JGTO前会長 ●ゴルフは他のスポーツに比べて経済状況への依存度が高い。日本の経済力が落ちていることを反映している ●1試合にかかるコストが女子ツアーより高額 ●女子はプロアマ人気が高い。男子プロはサービス精神が欠如していた と語っていた。 1980年から90年代初頭には40以上もあった試合数が半分近くまで減ったわけだが、女子は37試合もある。 「男女格差」の象徴が今週の国内ツアーだ。男子の「ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品」(栃木・西那須野CC)は、選手たちが主導してスポンサーを集め、自らが作り上げていく選手会主催(JGTO共催)の大会だ。賞金総額は5000万円で、優勝賞金1000万円。ホールインワンは30万円から50万円の賞金が出ることになっている。 一方の女子は、国内最高賞金を誇る「アース・モンダミンカップ」(千葉・カメリアヒルズCC)。賞金総額3億円は男子の6倍。優勝賞金は男子の賞金総額より多い5400万円。ホールインワンは500万円から800万円と、こちらも高額だ。 この日(20日)は今年も男子の「ZOZOCHAMPIONSHIP」が10月に開催(アコーディア・ゴルフ習志野CC)されることが発表された。この大会は賞金総額850万ドル(約13億4300万円)で、昨年の優勝賞金は153万ドル(約2億4000万円)だったが、それは米PGAツアーだからで、78人中、国内選手は18人しか出られない。 ツアー関係者が言う。 「一部の男子プロは、『何も賞金が安い大会を女子の最高額の大会と同じ週にやらなくても』と言ってますが、その気持ちはよくわかります。とはいえ、女子の大会だって高額賞金が話題になっていても、山下(美夢有)や岩井明愛、千怜の双子の姉妹、竹田麗央といった旬の選手は全米女子プロ参戦で不在。毎年、海外メジャーと同じ週でぶつかるので、開催時期を変更したらどうかという声もあるようだが、アースに出場している選手は強敵不在を喜んでいるでしょう。優勝なら5400万円、2位2640万円、3位でも2100万円ですからね」 男子プロにとっては垂涎の大会だ。 ◇ ◇ ◇ 記事本文中にもあるように国内男子ツアーの人気低迷ぶりは悲惨の一言に尽きる。日程は虫食い状態で録画放送がはびこり、コースは低レベル。そんな事態を招いた「元凶」について、●関連記事【もっと読む】…で詳しく報じている。