米ブランド管理会社ABGが「チャンピオン」を1800億円で買収
ジェイミー・ソルター(Jamie Salter)ABG会長兼最高経営責任者(CEO)は、「当社とパイオニア精神を共にする『チャンピオン』を買収することができ、とてもうれしく思う。ここ数年、新たなブランドの獲得やライブイベントの拡大を続けてきたことが奏功し、当社はスポーツおよびエンターテインメント分野のライセンシングにおける世界のリーディングカンパニーとなった。『チャンピオン』の買収は、当社のポジションをさらに強化してくれるだろう」と語った。
スティーブン・ブラッツピーズ(Stephen Bratspies)=ヘインズブランズCEOは、「今回の取引によって当社の事業構成はよりシンプルになり、運営や財務状態の改善が見込まれる。今後は、インナーウエア分野におけるリーダーシップを強化すると同時に、適切な運営体制を整えるなど新たなコスト削減策を打ち出し、さらなる株主還元を行っていく」と述べた。
ABGは、「フォーエバー21(FOREVER 21)」、「リーボック(REEBOK)」「バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)」「テッドベーカー(TED BAKER)」や、スポーツ月刊誌「スポーツ・イラストレイテッド(Sports Illustrated)」など、さまざまなカテゴリーで多数のブランドを保有している。23年4月には「クイックシルバー(QUIKSILVER)」「ビラボン(BILLABONG)」「ロキシー(ROXY)」「DCシューズ(DC SHOES)」などを擁する米サーフウエア会社ボードライダーズ(BOARDRIDERS)を、6月にはラバーブーツで知られる英ブランド「ハンター(HUNTER)」の知的財産権を買収。10月には、「フォーエバー21」のライフスタイルおよびファッションカテゴリーにおいて、グローバルSPAブランド「シーイン(SHEIN)」と長期的なパートナーシップ契約を締結した。
「チャンピオン」は1919年、ニューヨークのローチェスターで誕生。メンズおよびウィメンズのスポーツウエアやカジュアルウエア、フットウエアなどを製造販売している。日本では、2016年3月にゴールドウインが「チャンピオン」事業をヘインズブランズ ジャパンに譲渡している。