バルサ復活のカギを握るのは下部組織出身者 10代「特級タレント」が続々と台頭
そもそも近年のバルサは、ラ・マシアの有力な選手を放出するツケに苦しんできた。有力クラブにはラ・マシア出身者がごろごろいる。ダニ・オルモ、シャビ・シモンズ(ともにライプツィヒ)、アレハンドロ・グリマルド(レバークーゼン)、ニコ・ゴンサレス(ポルト)、アベル・ルイス(ブラガ)、マルク・ククレジャ(チェルシー)、そして久保建英(レアル・ソシエダ)......。 シャビ・バルサは、ようやくラ・マシア出身者を土台にした戦いができるところまできた。ケガで長期離脱中だが、攻撃的MFガビは19歳で、左サイドバックのアレハンドロ・バルデは20歳で定位置を確保。ナポリ戦で交代出場したキャプテンのセルジ・ロベルトもラ・マシア出身である。出足の鋭い守備から攻撃へのトランジションで伝統のオートマチズムを発揮。パス出しからフリーランでリターンを受け、ロベルト・レバンドフスキのダメ押し点をアシストした。"まさにバルサ"と言える得点パターンだ。 「バルサの中心はラ・マシア組」 監督時代のグアルディオラも語っていたが、その輝きが新時代を照らそうとしている。
小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki