「美男<イケメン>ですね」でブレークした韓国の国民的女優パク・シネとは? 最新ドラマで“美貌の悪魔”を体現<悪魔なカノジョは裁判官>
9月21日に独占配信が始まった韓国ドラマ「悪魔なカノジョは裁判官」で“美し過ぎる悪魔”カン・ビンナを演じるパク・シネ。日本では、2009年の大ヒット韓国ドラマ「美男<イケメン>ですね」の紅一点・ミニョ役でよく知られる彼女だが、実は子役出身で韓国では国民的女優の一人として今も変わらぬ人気を集めている。子役時代から愛くるしいルックスと高い演技力で韓国ドラマ界のトップを走ってきたパク・シネのキャリアを、あらためて振り返る。 【写真】恐ろしくも美しい…!“悪魔の翼”が生えたパク・シネ ■13歳でドラマデビュー 1990年2月18日生まれ、現在34歳の彼女のドラマデビューは13歳のとき。韓国で最高視聴率45.3%をたたき出した大ヒットドラマ「天国の階段」(2003年)で、チェ・ジウ演じるヒロイン・チョンソの子ども時代を演じた。 初めてのドラマ出演だったにもかかわらず、涙を流すシーンなど難しい演技もしっかりと演じ、この年の「SBS演技大賞」子役賞を受賞。その後も中学、高校時代を通してコンスタントにドラマ出演を重ね、マクドナルドやポカリスエットといった大手企業のCMにも度々登場するなど、人気子役としての地位を確立した。 そして大学進学後、19歳のときに出演したのが「美男<イケメン>ですね」。シネは、双子の兄ミナム(シネ/2役)に代わって人気イケメンバンドA.N.JELLに加入するヒロイン、コ・ミニョを演じた。 見た目は天使のようだが性格にクセありのリーダー、ファン・テギョン(チャン・グンソク)と反発し合いながらも徐々に引かれ合っていく姿はアジア中にキュンを振りまき、ドラマは大ヒット。日本や台湾でもリメークされるなど注目を集め、シネも「SBS演技大賞」ニュースター賞とベストカップル賞(チャン・グンソクと共に)を受賞。この作品を機に子役から大人の俳優へと脱皮を果たした。 ■「相続者たち」「ピノキオ」…ヒット作を連発した20代 早くから俳優としての才能を開花させてきたシネだけに、その後も多くのヒット作を生み出している。 名門私立高校で身分の差に抗おうとする高校生たちの恋模様を描いた2013年のドラマ「相続者たち」では、財閥家の御曹司キム・タン(イ・ミンホ)と恋に落ちる家政婦の娘チャ・ウンサンを演じた。ドラマは同時間帯トップの視聴率を記録し年末の「SBS演技大賞」では9冠を受賞する大ヒット作となり、ヒロインを務めたシネは優秀演技賞と10大スター賞を獲得。さらに、相手役のミンホと共にベストカップル賞も受賞した。 2014年には、当時“新・韓流四天王”の一角としてブレーク中だったイ・ジョンソクと共にラブストーリー「ピノキオ」に主演。ウソをつくとしゃっくりが出る“ピノキオ症候群”のためウソがつけないヒロイン、チェ・イナと、ある事情から彼女に本名を明かせずウソの中で生きる青年チェ・ダルボの恋模様は「ときめき度・感情移入度ともに近年最高値」と言われたほど。 イナの思いを知ったダルボが思わず彼女を後ろから抱きしめるシーンや、手をふさぐイナの手のひらにキスするシーン、イナがくわえていた食パンをダルボがパクッとする“食パンキス”など名シーンが続々と生まれ、2人の役名のハングル頭文字から“ダーリンカップル”と呼ばれ愛された。この作品も年末の「SBS演技大賞」を沸かせるヒット作となり、シネは10大スター賞とベストカップル賞に加え最優秀演技賞も受賞した。 ■チャン・グンソク「本当の姉のように」広い交友関係 明るく親しみやすい人柄で交友関係も幅広いことで知られるシネ。「美男<イケメン>ですね」で共演したチャン・グンソクは彼女について「本当の姉のように思っている」と語ったほどで、芸能界には他にも同年代の友人が多い。 2015年に「三食ごはん 旌善(チョンソン)編 」にゲスト出演した際には、手際よく料理を作ってレギュラー陣を驚かせ、気さくなキャラクターですぐに場の人気者に。明るくハッピーなオーラを振りまき、レギュラーメンバーのテギョン(2PM)がぞっこんになる様子がしっかり放送され、話題を集めた。 2022年に結婚。その後、出産を経て、2024年にドラマ「ドクタースランプ」で俳優復帰。釜山出身の麻酔科医を演じ、変わらぬ美貌と演技力を証明したばかり。9月21日からスタートした最新作「悪魔なカノジョは裁判官」では、ある目的でエリート裁判官に憑依した冷酷な悪魔カン・ビンナを演じる。 “ビンナ”は“光り輝く”を意味する韓国語。毒々しい世界観のティザー予告編では、地獄の入り口から出てきて「私の世界に来たことを歓迎するわ 地獄へ」と冷たい笑みを浮かべる悪魔・ビンナを研ぎ澄まされた美しさで体現している。配信開始前に行われた会見では「悪魔なので相手の気持ちに共感してはいけないのに、相手役の俳優さんの演技を見ていたら自然に涙が出てきて。“泣いてはいけない”というのが大変でした」とコメントしており、ビンナ役でこれまでにないシネを見せている。 血も涙もない冷酷な悪魔から、熱血刑事ハン・ダオン(キム・ジェヨン)に恋をすることで変わっていくビンナの物語。シネがその演技力でどう表現するのか期待が高まる。 「悪魔なカノジョは裁判官」は、ディズニープラスのスターにて毎週金・土曜に1話ずつ配信中(全14話)。 ◆文=ザテレビジョンドラマ部