テイラー・スウィフトの民主党ハリス候補支持に対し、トランプ前米大統領が反応「その代償を市場で支払うことになるだろう」

　ドナルド・トランプ前米大統領が、現地時間2024年9月11日の午前7時前に米報道番組『Fox & Friends』に電話出演し、10日夜のカマラ・ハリス米副大統領との討論について語った。民主党の対立候補と対決するおそらく唯一の機会となったこの討論について、彼がどう評価するのか司会者たちは耳を傾けていたが、最も切実な疑問は明白だった。 　討論会終了直後にテイラー・スウィフトがハリスを熱烈に支持したことについて、トランプはどう思ったのか？この件について彼は、「まあ、実は私が好きなのは、ええと……夫人、ええと（笑）、本当のことを言うと、私はマホームズ夫人の方がずっと好きなんだ。彼女は大のトランプ・ファンだ」と述べた。これは、カンザスシティ・チーフスのクォーターバック、パトリック・マホームズの妻であるブリタニー・マホームズについて言及しているとみられる。女子プロ・サッカー・チーム、カンザスシティ・カレントの共同オーナーで元サッカー選手のマホームズは、昨年、テイラーがチーフスのタイトエンド、トラヴィス・ケルシーと交際を始めたことで、テイラーと知り合うことになった。 　トランプはブリタニーのことを“偉大なクォーターバックの妻”と表現しながら、「私はテイラー・スウィフトのファンではなかったが、それは時間の問題だった。彼女は、ええと……バイデンを推薦できるはずがない。バイデンを見れば、彼を推薦することはできなかっただろう」と続けた。 　そして、「でも（テイラー・スウィフトは）とてもリベラルな人だ。いつも民主党候補を支持しているように見えるし、その代償を市場で支払うことになるだろう」と述べ、「でも、ノー、私はブリタニーが好きだ。彼女は素晴らしい。ブリタニーは先週、MAGAの大ファンだと多くのニュースで報じられた。私はテイラー・スウィフトよりも、彼女の方がずっと好きだ」と語った。民主党を支持すると市場で代償を払うと言われたテイラーだが、現在開催中で、12月に終了予定の完売した【The Eras Tour】は、音楽史上最高の興行収入を記録するツアーの1つとなる見込みだ。 　先週までテイラーとブリタニーは、試合の日には全米各地の高級ボックス席から熱心にパートナーを応援する姿がよく見られた。しかし、2024年の党の政策方針を概説したトランプのインスタグラム投稿をブリタニーが“いいね”したとして批判を浴びた1週間後の9月5日、チーフスのシーズン開幕戦では、彼女たちは互いに距離を置いていたように見えた。 　トランプは、ブリタニーからの一見すると支援にも見える動きに感謝し、自身のSNSプラットフォームTruth Socialに、「私のことを、そして今や破綻しつつある我が国の歴史上、MAGAが最も偉大で強力な政治運動であるという事実を強く擁護してくれた美しいブリタニー・マホームズに感謝したい」と書き込んだ。 　ブリタニーはその後、“いいね”に対する批判にインスタグラム・ストーリーズで、「正直、大人になってからヘイターになるなんて、子どもの頃から癒すことを拒んできた根深い問題を抱えているってことだよね。脳が完全に発達しているのに、他人がうまくやっているのを見ると嫌な気持ちになる理由はない」と反論した。 　友情にヒビが入ったように見えたが、その数日後、テイラーとブリタニーは現地時間9月8日の【全米オープン】で抱き合っているところが目撃され、仲違いの噂は消えたようだ。 　『Fox & Friends』でトランプ氏は、討論会が“自分にとって最高の討論だった”と断言し、決定的に勝利したと主張したが、90分間にわたる緊迫した対決の最中に、支離滅裂で曖昧な回答を繰り返したり、司会者を遮って話し続けたりしたことでメディアの専門家から広く批判された。ハリスは、トランプの“使い古された手口”である嘘や曖昧な発言を繰り返し非難したが、多くの専門家は、前大統領が“ハイチ移民が犬や猫を食べている”と発言したことについて注目した。これはネット上の噂で、討論会の共同司会を務めたデイビッド・ミュアーがリアルタイムで即座に事実確認した。 　この奇妙なデマは、トランプの副大統領候補に指名されたオハイオ州選出の上院議員J・D・ヴァンスによって、その前日にすでに拡散されていた。猫好きのテイラー・スウィフトは、ハリスを支持するにあたり、自身のことを“子どもを持たない猫好きの女性”と表現してヴァンス氏を茶化していた。これは、民主党が“子どもを持たない猫好きの女性たち”が主導する“反家族”政策を推進しているという、2021年に物議を醸したヴァンスの主張に対する皮肉だ。彼は、「子どもを持たない猫好きの女性たちは、自分たちの人生や選択に不満を抱いており、他の人々も不幸にしたいと思っている」と述べていた。