しろくまピース、25歳に NHKで「老い」と向き合う姿に密着
NHKは23日、日本で初めて人工哺育(ほいく)で育ったホッキョクグマ・ピースと飼育員の高市敦広さんに密着した特別番組「しろくまピース 命をめぐる25年の物語」を来年1月4日午後9時より総合で全国放送すると発表した。 愛媛・とべ動物園のスーパーアイドルとして知られるピースは1999年12月2日に園内で誕生。ホッキョクグマの赤ちゃんはきわめて育成率が低く、当時の人工哺育の成功例はなし。高市さんが試行錯誤を繰り返しながら献身的に育て、ぬいぐるみのように愛くるしい姿で一躍、人気者になった。 ホッキョクグマの平均寿命は25~30歳と言われているが、このほどピースも25歳に。持病・てんかんの発作によってこれまで幾度となく命を失いかけそうになったピースを献身的に支え、すぐそばで見守り続けてきた高市さんは「いま生きているのが当たり前じゃない。だから今生きていることが本当に尊い」と語る。 高齢期に差し掛かったピースには最近様々な変化が生じはじめているが、番組では「老い」という現実に直面するピースと高市さんの日々に密着。同局が撮影した膨大な映像とともに“二人三脚”で歩んだ25年を振り返る。ナレーションは動物の愛護活動に力を尽くしていることでも知られる石田ゆり子が担当。番組は放送後1週間NHKプラスで見逃し配信される。
報知新聞社