松本駅前にサイクルステーション 「自転車を楽しむまち」へ、ルートや宿も
松本市はJR松本駅前広場に10月29日、「サイクルステーション」を設置した。(松本経済新聞) 【写真】サイクルラックや自転車を組み立てられる作業スペースを備える テント型で、広さは幅6メートル、奥行き3メートル。サイクルラックや更衣室、自転車を組み立てられる作業スペースを備え、工具や空気入れなども用意する。 利用可能時間は6時30分~20時30分で無料。今季は12月13日まで設置し、来年は4月から秋ごろまでの開設を予定する。 市は「自転車を楽しむまち、松本へ」を掲げ、自転車で観光する「サイクルツーリズム」の普及に力を入れている。市観光コンベンション協会が2021年に設定した3つのサイクリングコースのうち、最長の「絶景めぐり」コースを整備。弘法山古墳や美ケ原温泉、浅間温泉、アルプス公園、松本城などを回る約30キロを「絶景ルート」として、103カ所に道路標示を、6カ所に休憩スポットを設けた。 松本周辺では、「ツール・ド・美ヶ原」や「乗鞍ヒルクライム」「アルプスあづみのセンチュリーライド」など以前から多彩な自転車イベントが開催されている。市交通部自転車推進課課長の武井厚志さんは「サイクリストへのアンケートでも、ルート整備の需要が高かった。イベントだけではなく、常時自転車で市内を楽しめるようにしていければ」と話す。 9月には宿泊施設を対象にした「サイクリストに優しい宿認定事業」も開始。自転車の客室への持ち込みや屋根付きの保管場所があること、空気入れの貸し出しができることなどが要件で、ウェブとメール、持参で申請を受け付ける。現在、15カ所ほどの登録があり、今後はウェブで情報発信を行う。武井さんは、「松本の町全体で、サイクリストを歓迎する環境を整えていきたい」と意気込む。
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