塩尻唯一の銭湯・桑の湯 装い新たに再出発 30日開店 長野県塩尻市
長野県塩尻市大門一番町の桑の湯が30日、新装開店する。6月末に惜しまれつつ95年の歴史に幕を閉じた市内唯一の銭湯は、銭湯経営代行業のニコニコ温泉(本社・静岡県伊東市)が屋号を引き継ぎ、「0歳から200歳までが楽しめる銭湯」として、新たな経営体制で憩いの場を提供する。 新生・桑の湯は、これまでに内装工事を終えた。昔ながらの番台は残しつつ、男湯と女湯の脱衣所の間にロビーを新設した。ロビーには本棚を置き、多様な年代に配慮した漫画や絵本を計5000冊並べる。入り口に券売機を用意し、飲料や駄菓子ほか、タオルなどの独自グッズも販売する。 「30年後も通ってもらうため、お風呂の原体験をつくってあげたい」と、浴場にはアヒルなどのおもちゃを浮かべた子供風呂を置く。従来と同じまき沸かしで、替わり湯も行う。シャワー数を各湯20から9に減らし十分な水量を確保する。昭和の香り漂う、木札を鍵に使うげた箱も増やした。 市内在住の10~70代のスタッフ10人ほどで営業を始める。9月12日の事業継承の記者会見後から開店準備を進めてきた相良政之店長(26)は「3世代、4世代で楽しめる銭湯にしたい」と意気込む。 26日に関係者向けにテスト営業し、30日午後3時に開店する。年末年始は豪華景品が当たるガラポンくじや記念タオル配布、かんきつ類のバンペイユ風呂の特別企画もある。通常営業は午前5時~深夜1時(午後1~3時休み)、火曜定休。長時間営業も特徴となる。
市民タイムス